白澤の娘は五条悟の友であるが、悟くんは初恋を拗ねらせ中である(呪術廻戦×鬼灯の冷徹)

注意書き

・この作品は呪術廻戦×鬼灯の冷徹のクロスオーバー夢になります。

・作者は鬼灯の冷徹はアニメのみの知識で書いております。何かしら矛盾点が出てきても苦情はやめてください。

・夢主は人間の娘の間に生まれた半神獣です。

・割とチートな夢主なので、何でもありな方のみご覧ください。

※これは「白澤の娘は五条悟の友であり、伏黒恵に調伏されたい」のお話を五条お相手として内容を追加したものになっています。



*****



神獣白澤。
中国に伝わる神獣の一種。人間の言葉を解し万物の知識に精通するとされる。
白い長毛で覆われた牛のような体に6つの角、顔に3つと胴の左右に3つの合わせて9つの目を持っている。
その姿を描いた図画は魔除けとして用いられる。

――というのが人間たちに伝わっている神獣白澤という存在である。
だが実際のところ、現実はそれが如何に美化されていることか……
本人は確かに白亜紀から生きているだけあって知識だけは豊富である。
薬学にも精通し、その秘薬は喉から手が出る程欲しがる者も多い。
だが神獣白澤というのは、彼をよく知る神々たちからすれば、とんだ美化されたものだと言いたい。
お酒にめっぽう弱いくせに酒は大好きだし、何よりも神獣白澤という男はとんでもない女好きで、女遊びにだらしないことで有名であった。
女を取っかえ引っ変えにし、美女と聞けば何処へでも駆けつける。
一夜限りの女遊びなんて数え切れない程やってきた。
それは天女に限らず、妖怪や人間と、幅広く行われてきた。
それでも不思議なことに、白澤には子供が一人もいなかったのである。
この世に一対だけ存在する神獣に番はおらず、高位の神なだけあって、中々白澤の子を宿せる資質を持つ女人はいなかったのである。
だから白澤は自分は子を持つことはないだろうと思っていた。だからどれだけ女性と遊んでも大丈夫だろうと。
正直、調子に乗っていた。だが、その油断がいけなかった。
世の中には、呪霊の子を身篭れる特異体質の人間の女性がいるように、神の子を宿せる女性がいるという可能性を、白澤はすっかり忘れていたのである。

「――んで、こんな事になったと……」
「どぉしよう桃タローくん」

白澤は心底困り果てた様子で、桃太郎に泣きついていた。
そんな白澤の腕には生まれて間もない赤ん坊。
赤ん坊は白澤の腕の中で、スヤスヤと穏やかに寝息を立てていた。
幼い赤ん坊から滲み出る神気は、紛れもなくこの神獣と酷似したもの。それを意味すること、それはこの赤ん坊が白澤の子供で間違いないと言うものであった。
それが分かって、桃太郎は顔を盛大に引き攣らせてドン引きした。

「あんた……いつかやると思ってたけど、ついに……」
「だってだって!今までだって何度も女の子と遊んだけど、一度だって子供出来たことなかったんだよぉ!だから今回も大丈夫だろうと……まさかあの女の子が神の子を宿せる体質だったなんて思わなくって!」
「クソですね!」

最低なことを口にする白澤に、桃太郎は青ざめた顔をしながら毒づいた。
そんな桃太郎の言葉に同意するように、閻魔大王とその第一補佐官、鬼灯は頷いた。

「マジでクソですね。しかも貴方の子を産んだ女性は出産の時に力尽きて亡くなっています。彼女の魂を迎えに行ったお迎え課からの報告で、白澤さんの子供を出産したと知らされて、慌てて引き取りに行かされたこっちの身にもなってくださいよ。」
「んなっ!」
「彼女、可哀想だったよねぇ。産んですぐに死んじゃって、我が子を置いてきてしまったって泣いてたもん。でも鬼灯くんが赤ちゃんを迎えに行ってくれたお陰で、最期に我が子を抱けて嬉しそうだったね。」
「ええ、このクソ神獣の一夜限りの遊びに付き合わされた挙句、我が子を抱けぬまま死んでしまったことには同情します。」
「どっ!同意の上でだったんだからな!」
「それはどうでしょうね。彼女は遊女でしたから、仕事の一環のつもりで貴方に抱かれただけだったかもしれませんし。」
「んぐぅ!……その彼女はどうなった?」
「彼女は善人でしたので、特に思い罪もなく既に転生しています。」
「……そう。転生先では幸せなの?」
「ええ、お優しい両親の元で育っている筈ですよ。」

白澤はそれだけ聞くと、何か思うところがあったのか黙り込んだ。
その表情は心なしか少し安堵したように見えた。
一夜限りの関係だったとは言え、自分のせいで子供を身篭らせてしまい、その上自分が神であったせいで彼女は出産に耐えられず死んでしまった。
そんな目に合わせてしまったことに負い目を感じない訳がない。だから、せめて転生先では幸せになっていると聞いて、少しだけ安心したのだろう。
白澤の子を産んだ女性は、稀に見る神の子を宿せる体質の人間で、これがもっと力の弱い低位の神であったならばまだ命はあったかもしれない。
けれど神獣白澤の子ともなれば、その身に宿る神気は膨大であり、到底か弱い人間の体に耐えきれるものでは無かった。
だから出産まで無事に耐えきれたことが寧ろ奇跡であったのだ。

「――さて、貴方は今後その子をどうするおつもりで?」
「……育てるさ。だって僕が父親なんだから!」
「ほう?」

普段は女遊びが酷く、ちゃらんぽらんな神獣であるが、親としての責任はちゃんと果たす気はあるらしい。
珍しく真剣な顔でそうはっきりと告げた白澤に、鬼灯は珍しそうに目を細め、閻魔大王は嬉しそうに何度も頷いていた。

「うんうん、それがいいね。」
「……はあ、しょうがないですね。俺も手伝いますよ。」
「謝謝、桃タローくん。」
「いいですよ。白澤様一人に任せていたらこの子が心配ですから。」

桃太郎は苦笑しながらも、力になると言った。
その事に白澤は心から感謝を込めてお礼を言ったのである。
こうして、神獣白澤に娘ができた。
この事は日本の高天原や地獄、そして中国の桃源郷にまで大きなニュースとして瞬く間に広がったのであった。



*****



それから、あっという間に時は流れた……
娘は「ナマエ」と名付けられ、周りに助けられながら、白澤は頼りないながらも父親としてしっかりと育児をこなしていった。
そうして時代が平成の世になる頃には、ナマエはすくすくと成長し、今では見た目だけなら白澤と兄妹と思われる程の大人の容姿へと大きく成長していた。

「――六眼?」
「そっ!」
「『六眼』って、術式の情報を視認できる特殊な目のことだよね?」
「そっ、流石は僕の娘。よく勉強してるね。その六眼の持ち主が現世に数百年ぶりに生まれたんだけどね、どうやらその子の力があまりにも強大すぎて呪霊たちにまで影響を及ぼしちゃってるみたいんだ。」
「つまり、その人間一人の影響で呪霊の力バランスが崩れたってこと?」
「まあそうだね。ここ数年でめちゃくちゃ強い呪霊が生まれるようになってるし。」
「へぇ〜」

それは珍しい。世界にそこまで影響を及ぼせる程の力を持った人間なんて、中々誕生しないものである。
それは是非とも一目お目にかかってみたい。
そんな好奇心をくすぶられるような面白い話を聞かされては、見に行かないなんて選択肢はない。善は急げである。

「あっ、そうだナマエ。間違っても好奇心で会いに行くなんてことしちゃダメだよ……ってあれ?」

すり鉢で薬草をすり潰しながら、白澤はそう忠告する。
しかし娘から返事がないのを不思議に思って振り返れば、そこにナマエの姿はなかった。
どうやら言ってるそばからもう姿を消したらしい娘に、白澤は顔を青ざめさせた。

「あぁぁぁぁーーー!!?言ってるそばからいなくなったぁ!!」

広い桃源郷に、白澤の叫び声だけが木霊した。
そんな父親の忠告など無視して、娘は元気に桃源郷を飛び出した。
桃源郷の空を、神獣の姿で駆け抜ける。その姿はまさしく神獣白澤だった。
ただ彼と少し違うところがあるとすれば、その体長は白澤に比べて一回り程小さいことと、そして体中を覆う体毛がほんのり桜色に染まっていることであった。
それ以外ならば神獣姿の白澤とまったく瓜二つの姿である。
人間の姿は母親似でも、やはり血を分けた親子なのである。
父親譲りの好奇心旺盛な性格とその明るさは、しっかりと子に受け継がれているようだ。
天国には善人しかいないため、住人は優しくて穏やかな者が多い。
だから天国はとてものんびりとした時間が流れていて、平和であった。
だが、その分娯楽というものが少ない。
まだ神としては若く、幼いナマエには刺激が足りなかった。
故に面白い情報が入れば当然食いつくのである。
だからナマエは数百年ぶりに誕生したという、六眼の持ち主の子供に会いに行ってしまったのであった。



*****



――その日、五条悟は家出した。
五条家の跡継ぎとして相応しくなるようにと、毎日毎日、術式の訓練に習い事。
遊ぶことは禁じられ、毎日退屈で息が詰まる思いだった。
くだらない。何が御三家だ。何が五条家だ。
大人たちの身勝手な事情に俺を巻き込むな。俺を縛るな。
そんな家への反抗心から、俺は家を飛び出した。
毎日着させられる古めかしい着物を脱ぎ捨てて、少しだけ与えられた洋服へと袖を通し、駆け出す。
初めて親に、家に強く反抗したその日、俺の世界は少しだけ広がったような気がした。
今日は徹底的に反抗して、外の世界を楽しんでやる。そう心に誓った。なのに……

「……君が六眼の子供だね。わー、目ェすっごい綺麗だね。六眼ってそんな感じなんだ。初めて見たー!」
「誰だお前。」

街を目指して歩いていたら、変な呪霊に話しかけられた。
見た目は完全に人間の女に見える。けど、身に纏う気配が完全に人じゃない。
けれど呪霊とも少し違う気がする。上手く言えないが、違うのだ。
自慢の六眼で見ても、よく分からなかった。
こいつ得体がしれない。何なんだ。
俺は初めて自分よりも強いかもしれない存在に逢って、じわりと額から冷や汗が溢れ出てきた。
そんな俺の心情など知ってか知らずか、呪霊は俺の眼をじっと覗き込んでくる。近付くなよブス。

「私?私はナマエ!」
「お前の名前なんてどーでもいいんだよ。ブス!」
「はっ?誰がブスだって?私のことかな?この口か?この口がそんな悪いこと言ってるのかな?」
「いっ!いててててて!」
「わぁい、子供のほっぺってよく伸びる〜!」

呪霊はいきなり俺の両頬を指で摘んだかと思えば、思いっきり横に引っ張り出した。
俺の体は宙に浮き、頬の引っ張られる力だけで持ち上げられていた。
子供相手に一切の手加減もせず、力いっぱい横に伸ばそうしてくる力に、俺はあまりの痛さに悲鳴をあげた。
それでもこいつは全くやめようとはせず、笑顔で頬を引っ張り続ける。

「ごめんなさいは?」
「はあ!?なんで俺が呪霊なんかに謝んないといけないんだ!ふざけんな!ぶっこ殺す!」
「ごめんなさい、は?」
「いててててて!」
「ご・め・ん・な・さ・い・は?」
「ごっ、ごめんなさい!!」
「よし、許してあげよう。」

容赦のない呪霊の攻撃に、俺があまりの痛みに先に音を上げて泣き叫ぶように声を張り上げて謝れば、呪霊の女は満足そうに笑って手を離した。
いきなり手を離されたことで、俺は勢いよく尻もちをつく。
思わず「いって!」と小さく声を上げれば、呪霊は「自業自得。目上には口の利き方に気をつけなさい。」とかなんとかふざけた事を抜かしていた。
ムカつくムカつく!なんなんだよコイツ!
ちょっと強いからってなんだ。ぶっ殺してやる!
俺の六眼でもコイツの術式は見抜けなった。それでも俺なら勝てる。そう思って呪力を体から練り上げていく。

「物騒だなぁ。私は別に君と戦う気はないよ。はいはい、呪力しまってねー!」
「なっ…んで……」

呪術を発動させようとしたら、突然呪力がかき消された。
コイツ、今何をした?
俺の呪力をかき消したのか?そんなことがありえるのか?いや、だが実際にそれは目の前で起こった。
本当にありえない。
俺は初めて自分が全力を出しても勝てない相手を目の前にして、初めて恐怖した。
じりっと無意識に足が後退する。
それに気付いたらしい呪霊が、へらりと困ったように笑った。

「ああ、ごめんごめん。怖がらせちゃった?」
「ばっ!怖くねーし!」
「いやいや、子供は素直になりなよ。大丈夫だって、私が強すぎるだけで、君は弱くないよー!」
「なっ!?喧嘩売ってんのか!」
「違う違う。まだ子供だから弱いけど、君はそのうち化けるって言いたいの。」
「呪霊なんかにフォローされたくねーよ!」
「あっ、私呪霊じゃないよ。」
「はっ?」
「これでも神獣なの。あっ、正確には半神獣なんだけどね。」
「はぁー?」

強そうな呪霊だと思っていたら、あっけらかんとした顔で、自分は神だとかなんだとか言い出すやばい奴だった。
五条悟八歳、これが後に五条にとって初めての友となるナマエとの最初の出会いであった。



*****



――私が悟と出会ってから、八年が経った。

「ああ、あの可愛かった悟がこんなにでっかく可愛げのない大人に……いや、昔から性格はクソだったな。可愛かったのは見た目だけで。」
「あっ?なんか言ったかクソ神獣。」
「……その言い方、まんま鬼灯さんとパパのやりとりだからやめて。」

悟は大きく成長した。それはもう立派に。てか、でっかくなりすぎじゃない?何で190cm超えちゃったのさ。顔は昔と変わらずに可愛いのに、身長だけがでっかくなった。そして中身は最初からクソなのでもういい。というかより性格の悪さに磨きが掛かった。どうしてこうなった?
私が悟の成長に嘆いていると、それをなんとなく察したらしい彼が額に青筋を立てて「おい、今何考えた?言ってみ?ん?」とか横で怒っていた。
うるさいな。私は今悲しんでるんだよ。ちょっとは静かにしろ。

「悟、うるさい。」
「よーし、表出ろ!ぶっ殺してやる!」
「私不死だって。それに私のことイジメたらまたパパが出てくるよ。」
「あの女ったらしのジジイなんて怖くねーわ!寧ろ鬼灯とか言う地獄の鬼の方が怖かったっての!」
「ああ、それは言えてる。」

昔、まだ悟と出会って間もない頃、私たちはよく喧嘩をしていた。え?今と変わりないって?今よりも酷かったんだよ。
私がしょっちゅう悟に会いに現世に行くようになったら、見兼ねたパパまで現世に来てしまって、悟と大喧嘩した。「うちの娘を誑し込んだのはお前かー!」とかまだ子供の悟相手に本気で怒ったパパは大人気ないと思う。
悟も悟で売り言葉に買い言葉で「お前の娘はブス!」とか言うから、パパも本気になった。
そして暴れすぎて、神獣が何やってんだとわざわざ鬼灯さんが回収する事態になったのはもう懐かしい出来事だ。

「あの時の悟、鬼灯さんまで煽って逆に返り討ちにされてたよね。」
「……やめろ、思い出させんな。」

本気で嫌そうな顔をする悟は珍しい。
流石の悟にとっても、鬼灯さんは苦手らしい。まあ、あの人本当に怖いもんな。人っていうか、鬼なんだけど。
なんて私が思っていると、そんな私と悟のやり取りを聞いていたのか傑が可笑しそうにクスクスと笑っていた。

「相変わらず仲良いね。君たち。」
「まーね。悟にとって私ってば初めての友達だし?可愛い弟だよ〜!……いや、年の差を考えたら息子かな?」
「はっ?こんな姉いらねーわ。てか、どんだけ差があると思ってんだよ。ババア!」
「あん?まだ100もいってねーわ!98だわ!」
「ババアだろ。」
「おい、本当にキレるぞ。」
「まあまあ、落ち着きなよ。」

傑が私たちを宥めるので、大人な私は仕方なく折れてあげた。渋々だけどね。渋々!
悟がまだ何か言いたそうにしているが、知るか!

「まったく、悟もいい加減にしなよ。そんなんだからいつまで経っても気付いてもらえないんだぞ?」
「ばっ!余計なこと言うなよ!」
「おや、すまない。」
「てゆーか、あんた等普通に会話してるけど、神獣が学校にフツーに来てることに関しては誰もつっこまないのね。」

硝子が発した言葉に、三人は顔を見合わせる。
何を今更と言いたげな視線を向ければ、硝子ははあっと小さくため息をついた。

「えー何?硝子は私が学校に来るの嫌なの?泣くよ?」
「そうじゃなくて、神獣が普通にこんなホイホイ現世に来ていいのかってこと。てか、人間に正体明かしていいの?」
「えっ、別に?」
「それこそ今更じゃね?」
「そうだね。私たちが初めてナマエに会った時から、自分で『神獣白澤の娘でーす』とか名乗ってたしね。」
「何にも知らない人間なら隠すけど、呪術師相手に隠してもしょうがないじゃん?」
「まあ、ナマエは明らかに人ではないってバレるからね。」
「いや?完全に人間に擬態できないこともないけど、力を完全に抑えちゃうと、戻すのが大変で……」

夏油傑に家入硝子。この二人は悟の同級生だ。特に傑は悟の親友である。
昔は友達もできなくて、私としょっちゅう遊んでいた悟が、今ではとても楽しそうに彼等と行動を共にするようになった。
長い間孤独だった彼を見てきた私としては、なんとも嬉しいことである。
そんな訳で、悟に会いにちょくちょく現世に来ている私が、この三人とも一緒にいることが多いのは必然というか、自然な流れであった。
初めて傑たちに会った時はめちゃくちゃ警戒されたし、神獣だと言ってもすぐに信じてもらえなかった。
それが今では居るのが当たり前のように扱われている。人間の適応力もすごいものである。
そんなことをしみじみと思い出していたら、ぐぅぅと私のお腹の虫が鳴った。

「……お腹空いたなぁ〜」
「なら放課後どっか行く?」
「あっ!私焼肉食べたい。カルビ!」
「それは……共食いにならないのかい?」
「やだなぁ傑!私は牛みたいな神獣であって、牛じゃないからね。」
「一緒だろ。」
「全然違うから!悟の奢りで行こー!」
「はあ!?おまっふざけんな!」
「いーじゃんボンボンなんだから!それに呪術師の仕事で稼いでるでしょ?」
「お前なぁ〜……まあいいけど!」
「やった!ありがとう悟!」
「ごちになるわ。」
「私まで悪いな。」
「お前等は自分で出せよ!」

ちゃっかり自分たちも奢ってもらう気でいるらしい傑と硝子に悟が怒鳴るが、私はそんなことよりも早く焼肉屋に行きたかった。
お腹空いてんだ。喧嘩なんてしてないで早く行こうよ。



*****



そしてやって来ました。焼肉ーー!
何食べよっかな!何食べよっかな!カルビ、ホルモン、タン、ハラミ、レバー!
どうせなら全メニュー食べるのもいいな!いや、やっぱり最初はカルビで!

「おにーさん特上カルビ五人前で!あと、ホルモン三人前とハラミ三人前とレバー二人前と、デザートに……」
「どれだけ食べる気だよ。」
「大食い選手権に出れるんじゃない?」
「神様っていうのはみんなナマエみたいによく食べるのかな?」
「いやー?個体によるんじゃないかな?私やパパは食べなくても死にはしないけど、味は分かるから食べてるだけだし。」
「必要ないなら食べることなくないか?」
「私は半分は人間だから普通にお腹空くもん。まあ、食べなくても別の方法で力を蓄えられるけど。」
「例えば?」
「睡眠とか?後は番がいれば心が満たされるから力を蓄える必要なくなるって聞いた。」
「ごふっ!」

汚っ!なんか悟が飲んでたコーラを吹き出しそうになってる。
私なんか変なこと言ったか?
傑や硝子もすごい顔して悟見てるし。
ゴホゴホとむせながら、悟が青ざめたすごい形相ででこっちを見る。

「ケボゲボ……おまっ!つが、番って!?」
「番は番だけど?恋人、伴侶、夫?」
「いっ、いるのかそういうの!?」
「いないよ。いたら彼氏ぼしゅーなんてしないって!」
「おや、ナマエは恋人募集してるのかい?」
「そーそー!」
「……やっぱりそういうのって同じ神様とか?」
「いやぁ?好きになった人なら別に神じゃなくても妖怪でも亡者でも人間でも受け入れるよー!私、パパと違って一途だもん!」
「だっ!だったら!おっ……!」
「おっ?」
「お、れ……」
「おれ?」
「何でもねーよブスっ!!」
「ああん?喧嘩売ってんのかコノヤロウ!」

突然の悟の暴言に私がキレれば、今度は悟は「ちがっ!違う!」とか言って頭を抱えて項垂れた。
机に突っ伏しながら、「違うんだ!そうじゃない……」とかブツブツ言ってて怖かった。
何なんだ?人間の思春期にある情緒不安定な時期なんだろうか?そっとしておいてあげよう。
傑が悟の肩を叩きながら「やっちゃったな」とか「もっと素直になれ」とか気になることを言っているし。硝子は呆れたようにため息をつきながら「意気地無しめ」とか呟いてた。
なんなんだ本当に。三人だけ心が通じてて、なんだか寂しい。
私だけ仲間外れとかやめてよね。悲しくなるわ。

「ねぇ、何の話?」
「いや、こっちの話。」
「悟の沽券に関わるからそっとしておいてあげて。」
「いや、三人だけ分かってるとか狡くない?」
「……そのうち言う!絶対にな!覚悟しておけよ!」
「おっ?おう?なんの覚悟?てか、私に関係あることだったりするの?」
「知らねーよ!」
「逆ギレやめろ。なんなのほんと。今日の悟、情緒不安定だなぁ〜。お姉さんが話聞いてあげようか?」
「いらねーわ!」
「仲間外れ良くない!あんまり邪険にすると心読んで勝手に調べちゃうぞー!」
「お前、それやったら絶交だかんな。」
「じょっ、冗談だよ!ごめん!」

悟の目が笑っていなかった。流石にふざけ過ぎたわ。反省反省。
心を読むなんて、誰だって嫌に決まってる。
冗談でも言うもんじゃなかったな。後でちゃんと謝ろう。
それから注文したお肉や料理が沢山運ばれてきて、私たちは楽しくご飯を食べた。
あーー、お酒飲みたい。なんで現世では飲めないんだよう。
私もう大人なのに。見た目は十代くらいだからどうどうと飲めないんだよね。辛い。
お肉とビールって最高に合うのになぁー!
あっという間に時間は過ぎて、楽しい時間はお開きになった。
傑と硝子と寮で別れて、私は悟の部屋で寛ぐことにした。

「……で、お前はいつまでここに居る気なんだよ。」
「んー?今日は泊まってくよ。」
「はっ!?」

私が悟のベットで寝転がって寛いでいると、風呂上がりの悟が戻ってくるなりそう言った。
悟から借りたスマホのゲームを弄りながら、彼を見ないでなんて事のないように私がそう言えば、悟は驚いたように声を上げた。
折角現世に来たばっかなのに、すぐに帰るなんて勿体ないじゃないか。
今夜は悟の部屋で泊めてもらって、明日もう一日遊んでから帰るつもりでいた。

「お前、本気で言ってんの?」
「うん。」
「一応言っておく。俺、男だけど?健全な男子高校生な!」
「はいはい、思春期真っ只中の悟くんね。……何を気にしてるのやら。今更私と悟の間に何か起きる訳ないじゃない。だって悟がこーんなちっちゃい頃から見てるんだよ?悟は私にとってはまだまだ子供だし。息子みたいなもんだから襲ったりしないよ。心配しないで。」
「……それ、本気で言ってんのか?」
「ん?」

なんか今、悟の声が悟じゃなかった。
びっくりするくらい低い声で、まるで知らない人みたいな声で言われて、私は思わず顔を上げた。
そしたら、悟はサングラスを取ってベッドに投げた。
そのままベッドに横たわる私の上に、大きな体が覆い被さるように乗ってきた。
んん?なんかやばい雰囲気?
ギジリとベッドのスプリングが軋む音を立てて、私は漸く危機感を覚えた。

「……あの、悟さん?」
「なんだよ。」
「何で私の上に覆い被さってるんでしょうかね?」
「俺は子供なんだろ?ママに甘えてるんだよ。気にするな。」
「いやいやいや、無理があるだろ!」
「お前がいつまでも俺をガキ扱いするからだろ。」
「悪かった!悪かったってば!ごめん!でもこれはタチ悪いわ!」
「焼肉屋での話……いつか言うつったけど、やっぱ今言うわ。」
「んん?今その話いる!?てか顔近いわ!顔面偏差値高い顔近づけないで!顔は好みなんだから!」
「だったらよく見ろよ。」
「ひえっ!」

悟に下顎を掴まれて強制的に上を向かされた。
至近距離で目と目が合う。お互いの息がかかるくらいに悟の顔は近くにあった。
性格はクソでも好みの顔が目の前にあったら、普通に心臓に悪いです。
思わず素っ頓狂な声が出てしまう。

「好きだ。」
「……へ?」

悟の口から出た言葉に、私は一瞬息をするのも悪れて悟の顔をガン見してしまった。
六眼の美しい水色の瞳がユラユラと揺れる。まるで水面の底を表したかのような綺麗な瞳だ。
正直、天国で会ったことのあるどの神の瞳よりも綺麗だと思う。
悔しいので一度も言ったことはないが……

「ナマエが好きだ。」
「ひぇっ!」

いつまでも答えない私に痺れを切らしたのか、悟はもう一度告白してきた。
――つまりはそういうことですか?
悟は私を異性として好きだと?
ごめん悟。ぜんっぜん気づかなかったわ!
えっ、ほんっとにぜんっぜん気づかなかった!
八年間ずっと一緒にいたけど、全然分かんなかった!!
えっ、これどうしよう。ほんとにどうしよう。どうしたらいい!?

「じ……っ」
「じ?」
「時間を……ください。」

顔を両手で覆いながら、そう答えるのが精一杯だった。
こうして私は、一週間も頭を悩ませることになったのである。



*****



「――少し、勘が戻ったかな。」

伏黒甚爾は、呪術師殺しとして珍しく少しだけ手こずった相手を背に、そう呟いた。
死んだ五条悟などにはもう目もくれずに、本命の星漿体、天内理子を殺す為に先を急ごうと歩き出そうとした。その時であった。

「さっとるー!」
「!」

突然空から得体の知れない生き物が降ってきた。
それは牛のような、そうでないような見たことも無い姿をしていた。
突然現れたそれを甚爾は警戒し、身構える。
つーかコイツはなんだ?呪霊か?
いや、俺は呪霊がいるかは気配で分かるが、目視することはできない。
でもコイツは見える。つまりは呪霊じゃねえのか?
何でもいいや。とりあえず殺しておこう。なんか五条悟とは違うヤバさを感じるしな。
そう思って呪具を取り出して構えた。



*****



「……悟?」

一週間ぶりに悟に会いに来たら、目の前で悟がボロボロにされていた。
というかこれ、生きてるの?悟の体から見たこともないような量の血が流れ出てる。
どうして?なんで悟が倒れてるの?
ピクリとも動かない悟を前に、私は茫然としていた。
そしてそんな私に向かって駆け出してくるこの男は誰だろう。そっか、分かった。

「……お前が悟を殺したのか。」

それだけでもう、殺すには十分な理由だ。
私は殺気も力も抑えることなく、男に向ける。すると私がそこら辺の呪霊より強いと悟ったのか、男の顔色が変わる。
気付く遅いんだよ。もうお前は許さない。
私は神獣の姿のまま、体から漏れだした神気を抑えることが出来ずに男目掛けて突進して行った。


*****


「……かはっ!」
「ねぇ、何か言い残すことある?」

壁に吹っ飛ばされた男は、生きてるのが不思議なくらいズタボロの姿をしていた。
右腕は肩から下に掛けて失い、両脚どころか、下半身の半分も失っている。
そんな状態でも、男は壁に寄りかかってまだ息をしていた。
案外しぶといなぁとか思いながら私は男に話しかけた。
男はそこそこ強かった。でも純粋な力なら悟の方がずっと強い。
きっと悟のことだから、油断しちゃったのかな。
じゃなかったら、こんな弱い奴に負けないよね。

「おま……え、なん……だよ。」
「あんたに教えてやる義理ないし。てか、それはこっちの台詞だわ。あんた何者?何で悟を殺したの?」
「……ひゅ……やと……」
「あーいいわ。聞くより見た方が早い。」

そう言って私はまともに喋れない男の額に触れた。
言葉で聞くよりも、記憶や心を見てしまった方が早いと思ったからだ。
悟を殺した奴に気遣いなんて必要ない。こっちは情報が欲しいんだ。
男の記憶で、この状況がどんなものか理解出来た。
この男にも色々と事情があるようで、唯一心の拠り所だった大切な奥さんを失って心が荒んだのには同情する。
どうやら子供もいるらしい。だけど関係ないな。悟を殺した奴なんて生かしておくのも嫌だ。
そう思って、このまま頭をぶっ飛ばそうかなって思ってた。

「……えっ。」

私は異変を感じて振り返る。悟から微かにまだ心臓の音がしたのだ。
生きてる!そう理解して、私は慌てて悟の元に駆け寄った。

「悟!?良かった!まだ生きてた!今治してあげるからね!」

神とて死んだ人間は蘇生することはできない。でも治癒くらいなら簡単なものだ。
私は焦る気持ちで悟の怪我を治していく。するとばっと悟が目を開けて飛び起きた。

「……っ!」
「悟!」
「……あっ?」
「おおお!良かったぁ!!」
「あっ?何でナマエが……ってあいつは!?」
「……あっ!」

悟がキョロキョロと辺りを見回して、死にかけている男を見つける。
それに私は慌てて再び男の元へと駆け寄っていく。
あっぶな!危うく忘れるところだった。
悟殺してないなら助けなきゃ!本当は殺したいくらい怒ってるし許せないけど、無闇に人間を殺したら鬼灯さんに怒られる。
私は今度はボロボロの男を治癒していく。そんな私を見つめながら、男が口を開く。

「……何で助ける?」
「あんたには関係ないでしょ。それより、下手なことしたら今度こそ殺すからね!」
「へいへい、もう何もしねーよ。お前には勝てないし。」
「それが身のためよ。あと、余計なお世話かもだけど、息子にはちゃんと謝っておいた方がいいよ。」
「あん?何でお前が恵のこと知ってやがる。」
「あんたの記憶と心を見た。あんたみたいなクズ親でも、必要かもしれないでしょ?少しでも子供のこと気になってるなら、今からでも和解してやり直したら?」
「はっ、化け物に人間様の説教なんかされたかねーわ。」
「あんたなんて大っ嫌いだけど、子供に罪は無いもの。その禪院家から助けてあげるの手伝ってあげてもいいよ?条件次第だけど。」
「…………条件は?」

おや、やっぱり子供は心配らしい。
こちらを警戒しながらも男は条件を聞いてきた。

「今後は悟たちに危害を加えない。呪術師殺しから足を洗う。これからは心を入れ替えて真面目に働く。この条件が飲めるなら神の名に誓って子供を助けてあげるし、なんなら今なら子供と和解する手助けもしてあげよう!」
「……けっ!」
「返答は?」
「できるんだな?」
「勿論。」
「……分かった。」

そう言って男、伏黒甚爾は頷いた。
ちゃんと契約を聞かせたし、まあ破りはしないだろう。
呪術による縛りよりも、神との契約の方が実は怖いからね。
さてさて、これから忙しくなりそうだ。[newpage]
それからは本当に忙しかった。
傑があの後星漿体の少女、天内理子を連れて帰ってきたことで、また甚爾と一触即発になったり、その天内理子を天元とか言う不死の人間と同化させたくないという悟と傑の願いを叶える為に、私が色々と動くことになった。
今後は星漿体を必要としなくていいように、私が直接その天元という人物に会って必要術式を施すことになったのだ。
そうして、私の存在は呪術界では広く認知される存在になってしまった……らしい。元々隠してなかったけどね。
そうそう、甚爾の息子の件だけど、悟の力も借りて恵を禪院家に渡さないように色々と手を回したりした。
それから、甚爾が恵ともう一人の娘である津美紀と和解できるように一緒に会いに行った。

「……よぉ、恵元気だったか?」
「誰だ?」
「覚えてねぇか……お前の父親だよ。」
「今更何しに来やがったクソじじい!」

そう言って恵に手当たり次第に物を投げられた。
まあ、当然の反応である。
今まで小さい子供を放ってプラプラと女を渡り歩き、完全なるヒモと化していたのだから。
そんなロクデナシの父親に、今から帰って来られても迷惑なだけだ。
これは長期戦を覚悟しておいた方がいいだろう。
私たちは一先ず甚爾の件は置いて、恵に禪院家のことや呪術師のことを説明した。
恵は頭のとても良い子だった。父親と暮らす気はまったくないらしいが、このまま子供だけで生きていけるとも思ってないらしく、禪院家に行かなくて済むように、呪術師になれという悟の要求に渋々頷いた。
それから私たちが恵を禪院家に渡さずに済むように動いたのは言うまでもない。
そして時間は掛かるが、私は甚爾との仲を取り持ってあげることにした。
悟は「そんな面倒なことしなくていいじゃんかー」とか言ってたけど、約束は約束である。
そして何よりも恵は可愛いのである。初めて悟に会った時よりも何倍も可愛げがあった。
もうメロメロである。そんな訳で、私は恵の家にちょくちょく遊びに行くようになった。
え?告白はどうなったのかって?
あーー、あれは断りました。だってやっぱり好みじゃないんだもん。
いや、顔は好みだけど、性格は嫌なんだわ。
悟はめっちゃ恨めしげな顔で私を睨んで、「分かった!長期戦覚悟してやる!いいか!絶対に振り向かせるからな!」と言って息巻いていた。
まだ諦める気はないらしい。困った。


*****


――あっという間に一年が経った。
なんか、怒涛の日々だったなぁ。あれから悟は自称最強から、本当に呪術師最強になった。
なんか甚爾との戦いで一度死にかけて覚醒したんだそうだ。
それから最近は、去年頻発した災害の影響で呪霊の動きが活発化した。
そのせいで呪術師たちは疲労困憊だった。
最強になった悟は兎も角、傑の様子が時々辛そうだったのが気になった。
だから最近は彼のことを注意深く見るようになった。
なんかヤバそうなこと考えなきゃいいなって。だから思い切って話を聞いた。
自分が何のために呪術師をやっているのか、非術師を何のために守っているのか分からなくなったと話す傑に、私は地獄の話をしてあげた。
罪を侵した人間は必ず地獄で裁かれること。善人は天国に行くということ。
人間が作り話だと思っている天国や地獄は、ちゃんと存在する。
現世では罪に問われない呪いのしっぺ返しは、必ず地獄で償わされる。
人が無意識に吐き出した呪いの言葉さえ、時には罪になる。
だから傑が何かしなくても、裁かれるべき人間はちゃんと罪を償わされると教えてあげた。
術師だけが生き残ってもダメなのだ。非術師だって同じ人間で、罪深き者悪人もいれば、自分を簡単に犠牲にしてまで他人のために動こうとする善人もいるのだ。
だから、傑は堕ちては駄目だ。そう言ったら、傑は泣いた。
ずっと苦しかったのだろう。それでも、どうか踏みとどまって欲しいと思った。

それから、呪術師に私の存在が知れ渡ってしまったことで、少しだけ現世が窮屈になった。
私をなんとか利用できないかと、馬鹿な考えに走る人間が現れたのだ。
式神として調伏できないかと暗躍しているらしい。
私は私がやりたいようにやるし、傍にいたい人と行動するのだ。
放っておいて欲しい。それでちょっとだけ、悟にも迷惑がかかっているらしいが、「大丈夫大丈夫!俺が何とかする!」とか言っていたけれど、大丈夫だろうか。

さらに二ヶ月が経つ。
あれから傑が任務先の村で、呪霊が見えない人間たちから虐待されていたという、呪術師の素質を持つ双子の女の子を引き取って来た。
更にはその子を養子に迎えたのである。高校生にして二児のパパである。
照れくさそうに娘を可愛がる傑に、悟は口をあんぐりと開けてマジかと言いたげな顔をし、硝子は「違和感ねー」と爆笑していた。
私は私で、年の功というかなんというか、男で一人で子育ては不安だという傑に今度料理を教えてあげることになっている。
育児なら恵たちで慣れているのだ。任せろ。
そう言って笑うと、傑は「頼りにしてる」と笑い、悟は何やら面白くなさそうに不満げな顔をしていた。
思いがけず人間たちの事情に深く関わることになってしまったが、まあ良しとしよう。
私は今日も自由に生きるのである。



*****



夢主設定
ナマエ
神獣と人間のハーフ。
昔白澤が一夜の相手として遊んだ人間の娘との間に生まれた。
母親は娘を産んですぐに亡くなってしまい、白澤が引き取ることに。
母親は既に転生して、別の人間としての生を歩んでいる。
命名は閻魔大王。最初は父親が白亜紀生まれなので白亜と名付けられそうになった。
余りにも安直な為に閻魔大王がつけてくれた。
容姿は母親似の美人なので、周囲からは「父親に似なくて良かった」と言われている。
性格はお気楽な父親としっかり者の母親の半々と言ったところ。
基本的には陽キャラであるが、恋愛に関しては父親のだらしなさを反面教師に見て育ったせいか、一途を貫くと決めている。

神獣モード
父親のクローン。
不老不死であり、神様なので結構強い。

五条先生のことは好きだけどそれは友としてであって恋愛ではない。顔は普通に好み。
性格は嫌な奴だなって思ってるけど、人としては好きらしい。
告白してからは吹っ切れた五条先生に積極的にアプローチされて少し困っている。
時々意識しそうになっている自分に気付いている。大きくなった恵に惚れていて、アタックするが、相手にされていない。
一途を貫きたいのに、乙女心は揺れるのである。

五条悟
言わずもがな最強。
最初は夢主のことを呪霊と勘違いして警戒していたが、後に友達になる。
すぐにそれは初恋に変わるが、長いこと伝えられなかった。
告白してからは大胆になるが、フラれてさらに数年長いこと片想いを続けることになる。

伏黒恵
今回はお相手として出てこないけど、成長したら夢主に惚れられる。
夢主のことは母親のように思っている……かも?

夏油傑
危うく原作通りに闇堕ちしそうになっていたが、なんとか回避。
夢主のことは良き友として見ているが、五条先生がフラれたので自分も便乗かなとちょっぴり思ったこともある。
今は双子の養父である。親バカ。

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