死穢八斎會組長の次女@
「乱波!?あんたがここに来るなんて珍し…って、なにその怪我!」「殺し合いだよ殺し合い!再試合するから治してくれ!」
「はあ?なに言って…え、ちょっと待って乱波。その後ろの人たちってもしかして…」
「なんや、嬢ちゃんも八斎會のモンか?」
「…やっぱヒーローじゃん…乱波、若頭に怒られるよ」
「知らん!俺はこいつらが気に入った!治してもう一度戦う」
「治すって言っても3人分完治はさすがに無理よ…。まあいいか、傍観してる私がなにか言えるわけじゃないし。まあとりあえず座ってよ。応急処置くらいはしてあげる。あんたたちもさ」
「治してくれるのか!良い治療班だ」
「…あんたは…ほかの構成員とはえらい雰囲気ちゃうけど、ほんまに八斎會の人間なんか?」
「…残念ながらイエス、だよ。私は死穢八斎會組長の次女、つまりあんたたちの目標としてる壊理の叔母。長女が思い切って家出てっちゃったもんだから、出るにも出られず治崎の言いなりになってる可哀想なオヒメサマってわけ。でもま、ヒーロー様には極道モンの成り行きなんて関係ないでしょ?」
「そりゃそうやけど…明らかに悪意がないモンはさすがに俺らでも対処できひんよ」
「…なに?じゃあ今ここでその傷口に毒でも塗りつければ捕獲されるわけ?」
「そないなことせんやろ、君」
「……、なんか調子狂うわ、あんた」
「イヒヒッ」
「…私はただ、あの子を助けてほしいだけなの」
「壊理ちゃんを?」
「治崎には誰も逆らえない。組長の実の娘であっても、若頭の冠をつけたあいつに逆らうほどの力は…私にはない」
──ごめんね…。
「あいつのふざけた実験から血の繋がった姪を救うことすらできない。逆らって私が"消され"でもしたら、あの子は一体誰を頼ればいい?」
──おかあさん、わたしのこときらいになったのかなぁ。
「助けてよヒーロー。私たちから、あの子を救って」
「…なにも心配することあらへん。あの子はきっと助ける。その為に、みんな力を尽くしてるんやからな」
2018/10/04 MHA