アストロノーツ


ずいぶん遠くへ来てしまった。


あなたと出会った頃によく聴いていた曲の作者は、10年前に亡くなっていたようです。

私とあなたが出会って、2年が経った頃でしょうか。
あの頃の私は、友達も少なく、人望もなく、視野も狭く、ただあなただけが暗闇を照らす光だった。



そこからずいぶん遠くへ来てしまった。


「私のからっぽを、初めからなかったみたいにしてくれるんだよ」

9年前の私があなたに送ったメッセージです。


今の私たちはどうでしょうか。
何を得て、何を失ったのでしょうか。


私たちはどこに行こうとしているのでしょうか。
私にとってあなたはなんだったのでしょうか。
あなたにとって私はなんだったのでしょうか。


目を閉じて浮かんでくるのは、あなたと見た海と、繋いだ手の温もりと、夏の日に見たランプの光と、冬の空に浮かぶたくさんの星と、あなたの身体に包まれた安心感と、眠れない夜に一緒にファミレスに行った夜と、あなたの伸びた髭が抱き寄せられた時に額に当たることと、キスする時にチクチクすること、そしてたくさんの、思い出せないくらいたくさんの話をしたこと。誰も信じられなくなった時に、あなたのことだけは信じられたこと。


その全てを報わせることはできないね。
本当にごめんなさい。


どんな形になっても、あなたが私にとって光であったこと、あり続けてくれたことが、この先の私の身体の中にずっと残り続けていくと思います。


ありがとうございました。


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