季節ネタ?
夏祭り.高校生.下痢

endless eight





8月の終わり、夏休みも終盤にさしかかり夏祭りへ行きたいと言ったのは恋人の方だった。
近所の神社にはこの街のどこにこんな人がいたのだろうというほどごった返している。
端的に言えば俺は今いわゆる迷子そのものであった。

いやはや思い返せども悪いのは明らかに向こうの方なのだが。

「ったくようやく見つけた...」

突然駆け出したと思えば人気のない境内の木のそばに蹲る姿に俺はため息をついた。

「なに、気分でも悪いの」

俺の声に上げたその表情は今にも泣き出しそうで情けなくて。
でもそれ以上に血の気の引いた顔に心配がやや勝る。

「なんとか言ってよ、黙ってちゃ分かんないでしょ」

そう、部活の練習だとか大学の受験勉強だとかで久々の逢瀬だというのに。
遠くに聞こえるお囃子や子どもの声を聞きながら俺は多少なりとも文句を言っていいだろう。
けれどもこいつは何も言わない。むかつく。

「おい、いい加減に...「痛くて...」」

俺が怒っているのだと察したのか被せるようにぽつぽつと口を開いたため俺も頭を掻きながら隣に座ってやった。

「急に、お腹痛くなって...トイレ並んでて...っ」

バレてしまえば我慢する必要が無いと思ったのか途端にお腹を抑え呻く姿に少し罪悪感が湧いた。

「最初からそう言や良かっただろ」

そうとうギリギリなのだろう青ざめた顔や首筋に伝う汗は暑さだけではないはずだ。
蹲っていたのもかかとで直接決壊を防ごうとしていたのだろう。

「もう家まで持たねえだろ、トイレもまだ並んでるし…」

暗にこのままここで、と伝わったのだろう。ぶわ、と青ざめていた顔が赤く染まる。

「誰も来ねぇよ、こんな所」

手伝ってやろうと浴衣に手を伸ばすとお腹からぎゅる...という音が聞こえ先程より苦しそうな声が漏れる。

「う、ぁ...っごめ、でる...っ」

その言葉にこちらも焦り急いで浴衣をたくしあげ下着をずり下ろした。
その勢いでよろけ俺にもたれかかったために突き出したケツが俺からは丸見えになった。

「うっ、あ、あぁ...っ」

なんとも間抜けな声を上げ目の前の尻は決壊する。
ぶしゅ、ぶぶ、と汚らしい音はこの祭りの喧騒で辛うじてかき消された。

「もう我慢しなくていいから」

思いもかけず自身の口から慰めの言葉が出てくる。
それは先程から嗚咽を漏らすこいつを少なからず可愛いと思ってしまった罪悪感だろうか。

排泄は5分ほどで終わったものの、未だ渋る腹を擦り「悪かった」と苦笑するそいつに俺の動揺は収まらないままで。

「うわ、すげーな」

先程までの恥じらいに満ちた姿はどこへ行ったのか自身の出した排泄物に土をかけあーあと笑ってみせる。

祭りも終わりに近づいたのか空に大きく花火が上がった。


2017.07.12