出来ることなら、見守りたい

 
「優作、名前ちゃんから手紙届いてるわよ」
「あぁ、ありがとう」

有希子が持ってきた手紙を受け取って、封を開ける。一応私宛にはなっているが、有希子も気になるらしく隣から覗いている。
封を開けて、中に入っていたのは便箋が数枚と写真数枚。新一…基、コナンと写っているものもあれば、蘭君たちとのものもある。勿論、沖矢君とのものもだ。

「日本での生活、楽しそうね」
「そうだな。いきなり銃の使い方を教えてくれ、なんて言われたときは何事かと思ったがね」
「あったわね、そんなこと」

まだ、アレから一年も経っていないのかとカレンダーを見て思い返す。彼女が日本で高校二年生になってそんなに経っていない頃。彼女から、突然銃の使い方を教えてほしいと連絡が来た。
何故突然彼女がそんなことを言ってきたのか。どうして私に頼んで来たのか。私の疑問を、彼女は私が納得するまですべて話してくれた。だからこそ、私も彼女に銃を教えたのだが。

「そういえば、名前ちゃんの銃の腕ってどうなの?」
「あぁ…結構素質はあるだろうな。教えられる期間が短かったのに、随分と上達してくれたよ」

彼女の場合は、銃を使えるようになることに目的があったからかもしれないが。それでも、私が思っていた以上に彼女は成長した。彼女自身が、それに気付いていないほどに。

「でも名前ちゃん、赤井君からすると結構無茶なことするって言うから心配よねぇ…」
「確かに、普通の女の子なら銃を習おうなんて発想にはならないかもな」

一応赤井君に聞いたところによるとは教えているらしいが、それはもし彼女自身に何かあったときの防衛手段として教えているものなのだろう。

「にしても名前ちゃんと赤井君かぁ…。緋色の捜査官には、出す予定は無いの?」
「フム、それも面白そうだね」
「でしょ?勿論赤井君と名前ちゃんのことだってバレないようにすることは大事だけど、2人に話を聞いてみるのも楽しそうじゃない?」
「有希子…。それは君が話を聞きたいだけだろう」

私の言葉に、有希子がバレた?と言った。ただ、2人に話を聞くのはいいかもしれない。編集の方からも続編の話は持ちかけられている。ミステリーを交えつつ恋愛要素を取り入れてみるのも面白そうだ。
名前君から送られてきた、2人で写る写真を見て、どんな話にするかと考え始めた。

2015.09.5