添い寝券 中編

※R-18(閲覧は自己責任でお願いします)

「添い寝だったら良いかもしれないわね」

アインズの帰還を耳にし、不在時の報告を行おうとしていたデミウルゴスの足がピタリと止まった。
ノックをしようと上げた手がそのままの状態で固まる。

「いつも頑張っているデミウルゴスはちゃんの労ってあげたいもの」

労う…。ベットの上で麗しの彼女が、私を労わってくださる?
心臓が早鐘を打ったように逸る。体温が徐々に上がり、おもわず喉を鳴らした。

「何か進展があれば教えてね」

first nameが席を立ったようで、足音が聞こえる。
気が動転していたせいか、扉の前からどくのが精いっぱいで、デミウルゴスはあえなくその場で意中の相手と鉢合わせることとなった。

「え、デミウルゴス?」
「first name、さま」
「もしかして、その、聞いてた?」
「first name様…っ、立ち聞きをするようで申し訳ございません。ああ、私などを高く評価下さり、そのうえ、その、このような提案まで…っ」

悪魔の性と相まって、デミウルゴスはこの好機を逃すまいとfirst nameの手を取った。
一方first nameはというと、とんでもない事を本人に聞かれてしまったと動転し、どう切り抜けようかと考える一方で、こんなに熱っぽい視線で期待を向けるデミウルゴスに、たとえこれが演技であったとしても、断ることなど不可能ではとぐるぐる考えていた。

「first name様…、私の準備はいつでも整っております」
「え、えっ」
「お許しさえ頂ければ、そう、今晩にでも…」

ゆっくりと手首の皮膚の薄い所をデミウルゴスは撫でる。
ゾクゾクと快楽にも似た刺激が混乱した脳に送られる。
気づけはfirst nameは首を縦に振っていた。

__________

「失礼いたします」

デミウルゴスは恭しくシーツに手をかけた。
僅かな衣擦れの音と共にfirst nameの1人用にしては大きなサイズのベッドに潜り込む。
期待と緊張で上がりそうになる呼吸を何とか抑えて、デミウルゴスはfirst nameの隣に横たわった。

「あら?服は何時もの変わらないのね」
「はい、特にいろいろと衣装を持っている訳ではございませんので」
「じゃあ今度買に行きましょう」
「それは…ありがたき幸せです」

first nameが優しく微笑みかける。デミウルゴスの聡明な頭脳はこの先の事の運びに思案を巡らせた。
いくらfirst name自らが許可を出している現状であったとしても、自分から欲望のままに手を出して良いものかと。
しかし、こういった睦事は大抵男性がリードする物だということも事実。first nameが折角心を砕いてくれたというのに、自分が尻込みをして何も起きないとなれば、それこそ失礼ではないか?
多くの思考が奔流する中、デミウルゴスはまずその真意を探るべく、会話を選択した。
意識をやると興奮でどうにかなってしまいそうだったため、敢えて思考の片隅に追いやっていたが、薄いワンピースのようなネグリジェを着たfirst nameは大変魅力的で、本心を言うと大変下半身を元気にさせるものであった。

「first name様はご就寝の際、そういったお召し物を着られるのですね」
「似合わないかしら?」
「いえ!…何と言いますか、その、いつもとは違った魅力を感じます」

少し頬を緩めたfirst nameに、思わずデミウルゴスは手を伸ばした。
手袋を取った手がfirst nameの頬にふれ、ようやくデミウルゴスは正気に戻る。

「も、申し訳ありません」
「んん?何か謝るようなことはしたかしら?」

宙をうろつくデミウルゴスの手を*まえると、first nameは再びその頬を手のひらに寄せた。
為されるがままのデミウルゴスの手のひらには、first nameのすべらかな頬の感触が伝わる。

「温かい…同じ悪魔でも属性によって体温も違うのかしら」

欲望を抑えるのに必死なデミウルゴスの頭を言葉が通り抜けていく。
そして、いっぱいいっぱいの彼は、もぞもぞと動くfirst nameの動きの意味を理解するのに、普段より多くの時間を要した。

「ふふ。くっつくと温かくて気持ちい…。寝ずらくはない?」
「え、…あ、はい…」

距離が一層縮まる。目の前に迫った愛しい人の瞳。唇。
そして距離が縮まったことによりfirst nameから香る良い香りに頭がくらくらとする。
心臓は最早聞こえるのではないかと言うほど早鐘を打っている。
そして、意識しては、確実に後戻りできない柔らかさが、薄い布越しに伝わってくる。

「ああ…、first name様、私は…っ」
「なあに?思ったことは、貴方の言葉で聞きたいわ」

僅かに、ほんの僅かに、既に立ち上がったデミウルゴスの敏感な部分にfirst nameの太ももが触れた。
ビクリと腰が震える。既に立ち上がっていたそれは、期待するようにさらに硬度を増した。
凶悪に立ち上がる欲望とは裏腹に、デミウルゴスは耳をペタンと萎れさせ、叱られるのを待つ子供のように下を向く。
待てもできない愚か者だと失望されただろうか?それとも、そんな自分の浅ましさも承知の上で、敢えて触れてくださったのだろうか?

「first name様…っ、貴女の寛大な慈悲に飽き足らずっ、このような浅ましい私を、お許しください」
「えっ、えっ」
「ああ、first name様…。貴女の慈悲がもっと欲しい…」

一方first nameは余りにも展開が早くはないかと目を白黒させていた。
確かに男女が共にベットで過ごすということは、こうなることを期待していなかったわけではない。
しかし、相手はデミウルゴス。何か深読みしたり別の狙いがあったり、本当に疲れてるから寝ようとしている線も捨てられなかった。
それが、こんなに我を忘れたように、熱っぽい瞳で欲望に飲み込まれ、その先を期待してくるなんて。

「私の欲望はご存じのはずなのに…、こんなにっ、我慢を強いて、何て慈悲深くそして残酷なお方なんでしょう…」
「で、デミウルゴス?」
「ふっ、first name様に慈悲を頂いた愚息は…もうこんなになっております…、どうか、今一度ご慈悲を頂くことはできませんか…?」

膝立ちになりfirst nameをまたいだデミウルゴスは、荒い息を抑えながらベルトに手をかける。
ズボン越しにもハッキリと立ち上がっていることの見て取れたそれが取り出され、筋が浮きたちエラの張った全貌が明らかになる。

「…さ、触って、いいの?」
「ああっ!first name様、どうかっ、愚かな男のこれを、貴女の手でいたぶってくださいっ」

first nameは恐る恐る固い棒に手を添える。最早後には引けない。
それに、マゾヒストのようなセリフを口にするデミウルゴスの瞳には抑えきれないサディストの炎がチラついている。
忠誠心により何とか抑え込んでいるだけで、本当はもっと早急に身勝手に事を進めたいはずなのだ。

「(そんなに溜まってたの…かな?)」

ゆっくりと上下に動かす。
根元から先端へ、先端から根本へ。エラの窪みを通過するたびに、デミウルゴスの腹筋がビクリと痙攣し、小さく喘ぐ声が漏れた。
先端からあふれ出る液体で、だんだんと水音が増す。動きを速め、空いている手で亀頭を撫でまわすと、我慢できないように上ずった声が漏れだした。

「…っ、ぁあ…、くっ、ああっ」
「うまく出来てるかしら…?」
「…は、い…ぁっ、ぁ、はぁ……直ぐにっ、出してしまいっ…そう、です」
「このまま、出したい?、それとも…」

first nameがそれとも、と言った瞬間、デミウルゴスの目が飢えた獣のように光った。
ペニスを上下していたfirst nameの手を上から握りこみ動きを止めさせる。空いた方の手をfirst nameの顔の横に付け覆いかぶさり、耳元に唇を寄せた。
口を開こうとして、落ち着けるような呼吸と、耐えるような喘ぎ声が耳に伝わる。

「貴女に…口づけたい、全身余すところなく触れ、貴女に最高の快楽を捧げ、そして果てたい…っ」

背中に腕が回り、抱きしめられる。
密着したことでfirst nameの太ももには限界を迎える寸前の雄が押し当てられる。
このままデミウルゴスを受け入れることに、何のためらいもない。だが、もしかすると単に溜まっているだけで一度出してしまえば冷静になるかもしれない。
その時のデミウルゴスのダメージを考えると…。

「デミウルゴス、貴方の好きにしていいわ」
「first name様!」
「ただし」

first nameは抱きしめ返していた腕に力を入れた。
それと同時に柔らかな太ももでデミウルゴスの男根を挟み込む。

「何を…っ?」
「一回イって頂だい?」

太ももを上下にこする。
ビクンとデミウルゴスの腰が痙攣し、腰が引けるもホールドした手で抑え込む。
先ほど手で触って確認した感じやすい部分を刺激できるよう上へ下へ、右へ左へとペニスを刺激する。

「ああっ、…くっ、あっ…、っ、ああ」
「ふふ…とっても固い…」
「お褒めに…っ、いただ…あっ…光栄で、す…んんっ、くっ」
「逃げちゃダーメ。ね?」

快楽を散らせようと腰を引かせようとしても、反応に合わせて背を逸らそうとしても、全てかなわずに抑え込まれる。
口からははしたない声が漏れ、ペニスの先端からはダラダラと我慢できずに先走りがあふれ出す。
リードなど程遠い現状ではあるが、デミウルゴスの胸には幸福が溢れていた。夢にまで見て、何度かは自分の右手で慰めてしまった、心より望んだ状況のさなかにいるのだ。
すでに我慢など限界であったが、一時でも長くこの瞬間を留められるよう、渾身の力で射精を留めた。

「さあ、射精して」
「んんっ…くぁ、はっ…ああ、first nameさま…イ…っ」

いつの間にか離されたfirst nameの右手が、太ももで虐められていたペニスの先端を弄った。
射精を促すように五本の指が出口を撫でまわす。予想しなかった刺激に懸命に力を入れるも、もはや我慢は叶わなかった。

「ああっ、あっ、あっ…、ふっ、はぁ、はぁ…っ」

大きく上ずった声を上げた次の瞬間、熱くてドロリとした液体が寝具と太ももを濡らした。
ビクっ、ビクっ、と脈打つのに合わせ白濁が放たれる。first nameを抱きしめる腕もそれに合わせて力が込められた。

「ふっ…はぁ、はぁ…、申し訳、ございません…先にイくなど…っ」
「さっきは冷静さを失っていたわね」
「…、私としたことが、大変失礼を致しました」
「…いいのよ、次から…」
「快楽に溺れるなどシモベ失格。first name様、今一度私に挽回のチャンスを…」
「(あれ?なんだか予想と違う)」
「必ずや御身に最高の快楽を献上いたします」

確認するまでもなく、さっき射精したばかりにもかかわらず、デミウルゴスのそれは初めの硬度を取り戻していた。
だがその表情には幾分冷静さが残っている。
恭しくfirst nameの手の甲に口づけを落とすとデミウルゴスは熱っぽい視線を向け、そして笑った。夜は長い。

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