迷子


ここにいたのか。
幼い顔の仲権が変わらない屈託のない笑顔で幼い俺に手を伸ばす。思えば数年経った今とほとんど変わっていない顔だったな、なんて苦笑した。夜毎夢の中に出てくる彼は昔よく迷子になって泣いていた俺を必ず見つけてくれる、小さな英雄だった。
そうだ、それは今も変わらない。
だから、俺はお前が傍に居ないと駄目なんだ。強くなった俺を最後まで見届けてくれないと困るんだ。
お前は今どこにいるんだろう。もしかして寂しくて一人で泣いているんだろうか。ああ見えて俺より人一倍寂しがり屋だから。
「今度は俺が見つけるよ、仲権」
だからまた、俺と一緒に。