memo

2022.07.31 Sun


▽sss
追記にて、とあるモブ転校生の日常

一日一回を目標にしてたんですが繁忙期で挫折しそう。。


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4月5日

転入してからもうすぐ1週間。歩美ちゃんのおかげで、クラスの子達とはなしをすることも増えた。隣の席の灰原さんとは相変わらずだったけど、それでも最初よりはずっと話しやすい。幼馴染だという小嶋くん円谷くんと歩美ちゃんは分け隔てなく誰とでも接するので、彼等の傍は常に賑やかだった。なんでも、探偵倶楽部という部活を入学してすぐ作ったようで、部員は少ないけど、去年は結構な事件数を解決したんだとか。何かあったらすぐ俺たちに言えよ!ドンッと胸を叩く小嶋くんが頼もしかった。午後の授業も滞りなく進み、放課後になるのはあっという間だった。部活には入っていないので、真っ直ぐに靴箱を目指す。その途中、ふと、空き教室からひそひそと声が聞こえた。誰かが密談でもしているんだろうか。知らないふりで通り過ぎようとして、自分の名前が出たことに足をつい止めてしまう。「⋯で⋯、高梨は⋯だ⋯?⋯」こっそりと扉の前に近寄った。それでも聞き取りづらかった。慎重に扉をすこし空ける。「大丈夫。彼女、まだ気づいていないわ」「ならいいけどよ」「吉田さんも彼等もいるし、私がちゃんと見張ってるもの。貴方こそ杉山さんの件、ちゃんとしてるんでしょうね?」灰原さんと、あれは江戸川コナンくんだ。気づいてない?見張ってる?杉山さんの件?一体、なんの話しだろう。もしかして私、嫌われているんだろうか。嫌な予感にどきりと心臓が凍った。「それと、抜け駆けは禁止のはずでしょう?」「あ、おい!」灰原さんが江戸川くんのポケットからなにかを抜き取った。遠目からでは、薄っぺらい紙のようなものだとしか確認できなかった。結局、この日は逃げるように帰宅して、せっかくのハンバーグの味はすこしもわからなかった。