笑顔

「太陽みたいに笑う所が好き
キラキラしていて、此方まで元気にしてくれる
そんな笑顔が好きなの」
それは付き合う前から聞いていた言葉を頬を赤く染めて恥らいつつもはっきりと** は言った
こんな事になったのは少し時間を遡る

彼女が唐突に
「ねぇスペイン、何で私なんかを好きになったの?」
なんてこの世の不思議みたいに尋ねた
「んー…何でやったかな?」
** の好きな所なんて、数え出したら切りがない
自分に自信が無い所も、好奇心旺盛な所も、たまに見る大人っぽい表情も、あと…
しかし、好きになった理由なんて覚えていない
いつの間にか好きになっていた訳でも無いし、一目惚れでも無い
ほんと何でやったっけ?
そんな自分の答えを適当にあしらったと思った彼女が「ふーん」と抑揚の無い声で呟き「私はあるよ」と、先程の言葉を発した
あぁ成る程、思い出した
顔にまだ呆気なさを残す彼女の微笑みにそっと近づいて
「そうやって俺の笑顔を話してる** の笑顔を好きになったんよ」
と呟く
その後彼女の顔が一瞬でトマトの色なったのは言うまでも無い


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なんだこれ