序章


男曰く、「手前は他のものとは違う変人となりたい」のだと。

今まさに自分とは違う別の存在ではないのかと問うと、そうではないのだと返ってきた。
男は常に『新感覚』というものを志していた。常に新しいことを追求しているのだと。
自分はその思想になるほどと頷く。それと同時に一種の憧れにも似た感情を覚えた。
それが間違いの始まりであることなど、子どもである自分が気付くはずがなかったのである。