生への執着
ハッとして目を開くと同時に身体中になんとも言えない強烈な痛みを感じ、思わず蹲ろうとしてまた痛みを感じて悶え苦しみ動くに動けない状態に陥りつつも何とか耐えて部屋を見回す。
記憶はギガントモンスターを目の前に対峙した時で途切れている。あの後どうなったんだっけと天井を見上げながら考えるも何も思い出せない。
息をゆっくりと吐き出し、身体から力を抜く。ズキリズキリと全身にわたって痛みを感じて思わず声が出た。
「……生きてる」
あのまま死んでもおかしくない状況だった。それでも何故か助かっていた。
身体に視線を巡らすと身体中包帯だらけで、左腕は布で吊られていたが折れてはない様だ。
サイドテーブルには自分の装備が置いてあり、武器も立てかけられている。きちんと手当てもされているから親切な人が助けてくれたのだろう……
きちんと御礼をと身体をゆっくり動かす。と同時に唐突にガチャリと部屋のドアが開いた。
中途半端な姿勢で視線だけを向けると頭からつま先まで真っ黒な人物が立っていた。
「起きたか」
一言そう言って部屋から出て行った。あっさり出ていった部屋の主に呆気にとられつつも追いかけようと思ったが、余りの痛さに起き上がるのは断念した。