「はじめまして、ロゼルタ=セラ=フェルナントさま。私はジュリアン・マクニールと申します。今回は謁見恐悦至極に存じます」 美しい、厳かな雰囲気さえ持った女がスカートの端を持ち上げた。この世に存在する全ての罪を許容するような優しげな笑みだ。やわらかい太陽の日差しを思わせる金髪がサラリと肩から流れ落ち、深緑の瞳がふわりとロゼルタを捕らえる。白い肌は月の光のように柔らかい白だ。 ジパングの聖女と呼び声高い、絶世の美女。才色兼備にしてジパングという神秘の島国を統治する一国の女王。 彼女は柔らかい笑顔を浮かべた真っ赤なルージュの唇で、ロゼルタに囁く。 「さっそくですが、死んで下さい」 ジパングの兵士と思しき白い軍服の男達がロゼルタに銃剣を突きつける。拘束された状態で床に膝を突き、ロゼルタは笑う。 「お断りしますよ」 ジパングの聖女が赤いルージュを笑みを深めた。 しおりを挟む目次 戻る [しおり一覧] |