「俺!今日誕生日なんだけど!!」
朝置きて煙草吸いながらボーっとしていたら、後から起きた悟空がそんなことを云ってきた。
あたしとしては悟空が日にちを把握してることに正直驚きだ。
「…あそ。おめでと」
「……そんだけ?」
あたしが返してすぐに窓へ視線を戻すと、悟空の少し残念そうな声が聞こえてきた。
じゃあ何してほしいの、と悟空を見て無言で訴える。
「何かさ、プレゼントとか!!」
「馬鹿でしょアンタ、あたし今悟空の誕生日知ったのに何か用意してるわけないでしょ」
「う゛……、何でも良いから!」
「じゃあほら」
箱の中から一本煙草を差し出すと「吸えるわけねーだろッ!」と断られた。
何でも良いっつったのそっちじゃん。
急にプレゼント催促されてもあたしには煙草以外特別なものなんて持ってない。
どうしろっていうんだか。悟空だって承知してると思ってたのに違ったか。
……しょうがないなあ。
「悟空、ちょっとおいで」
「?」
手招きして素直にこっちに来た悟空に、あたしは簡単にキスを一度してやる。
目の前で悟空は顔を真っ赤にさせていた。
「こんでいい?」
「…………うん」
赤い顔のまま頷いたガキだけど愛しの我が彼氏に、あたしは背を向け窓の外を見ながら小さく笑った。