「ほら、カレーパン!!」



ゼェゼェと息を切らしながらカレーパンが入った袋だけを突き出したナルト。
あたしはそれを前に顔を顰める。


「ちょっと…昼ご飯に何でカレーパンだけ?」
「他のは売り切れだったんだってばよ!!これ一個死守するのだって大変だったんだからな!」


まぁ確かに今日はいつも通り始めたゲームが中々終わらなかったもんね。
あれ、もしかして段々ナルト腕上げてんじゃないの?って感じ。
まぁあたしだって負けやしないけどね。


――あの事件から数ヶ月。
すっかり元気を取り戻したあたしはやっぱりナルトとくだらない賭けをやって勝ち続けてた。
未だ無敗!本当ナルト弱いよねゲーム。


「ぜったい足りなーい」
「文句云うなら自分でどっか他行って買ってくるってばよ」
「他なんて無いじゃん」


猛スピードで買いに行ったからか疲れたナルトは机にぐったりと項垂れる。
まぁしょうがないんでナルトの買ってきたカレーパンを食べる事に。
うん、やっぱ購買のカレーパン美味いよ。最高。



ぐうううううううううう



「………」
「………」
「………」
「………」


二口目としてパンにかぶりついた時、凄く大きな腹の虫の音が聞こえてきた。
…あたしじゃないし。周りでもなさそうだし。じゃあ、


「…ナルト?ご飯は?」
「無い」
「何で?」
「購買で買おうと思ってたから!」
「あぁね」


二口目をもぐもぐと食べながら項垂れたまま顔をあげないナルトを見る。
うーん、このままだとナルトはご飯抜きで午後の授業受ける気?
六限確か体育だったよね。絶対もたないじゃんコイツ。


「……」


あたしは暫く考えてから、金色の頭にチョップをかます。



「何すんだってばよ!」
「ほら」



あたしのチョップで額を机に強打したナルトは、チョップされた頭じゃなくて額を押さえながらあたしを見てきた。
そんなナルトに、あたしはさっき半分にちぎったカレーパンを渡す。
目を丸めたまま受け取ろうとしないナルト。持ったままは疲れるから無理矢理口に突っ込んだ。


「むごっ!」
「まぁ男子にゃあんま変わらないだろーけどね。気休めに食っときな」
「………」


自分の分を食べながら云うと、ナルトはやっぱり驚いたまま。何なんだ、その顔は。


「……俺の金で買ったんだけど」
「知ってる」
「れ、礼なんか云わねーからなッ」
「良いよ。別に望んでないし」
「………」








ほら、半分こ

(ねぇ二人とも、僕のお菓子あげようか?)(マジ!?チョウジ大好き!)(あぁ!何独り占めしようとしてんだってばよ!!)


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