「アイツは悪魔だってばよ」
顔を顰めながら毎日余裕で俺に勝ってパシリにさせる憎い憎い悪友を思い出してシカマルに愚痴った。
そしたらシカマルは呆れた顔で「だったら喧嘩売るな」と一言。負けたままは悔しいだろ!(得意の喧嘩でも勝てなきゃ俺ってばどうすれば良いの!)
そうもいかねぇ、と首を横に振るとシカマルは溜息を吐いた後に徐に口を開いた。
「…つーかお前よォ、賭けに勝ったらどうすんだ?」
「何が?」
「勝ったらアイツに連む口実無くなるだろ」
「なっ…」
シカマルが唐突な事を云いだすから思わず顔が熱くなった。
「何云ってんだってばよ!」
「勝つまでやるっつってんだから勝ったらもう賭けは終わり、だろ?そしたらお前意地張るから尚更声かけないんじゃねーのか」
「………っ、ていうか何で俺があんな悪魔と連むの前提なんだよ」
「だってお前好きなんだろ?」
「なァ!?」
またあっさりとシカマルが云うもんだから俺は更に顔を赤くした。
何で…何でそうなるんだってばよ!!誰があんなこっえー女好きになるかってばよ!まだサクラちゃんのが良い!
「シカマル頭おかしいってばよ。俺はァ、あんな悪魔より普通に可愛い子の方が良いんだから!」
「………」
目を伏せ腕を組んで云うとシカマルは何も云わなかった。
何かと思って俺は目を開きシカマルを見る。…さっきとは違う何とも云えない顔をしてた。
どうしたのかと思っていると、
「昔は普通の女子だったよ」
…昔の話を始めた。(そういえばシカマルとチョウジは、アイツの幼馴染なんだっけ)
また唐突だから何かと思ったけどとりあえずシカマルの話を聞いてみた。
シカマルが云うには、昔は元気で明るく優しい普通の女の子だったらしい。じゃあ今のあの黒い羽が背中から生えそうな程、容赦無ェ俺の知ってる女は誰だってばよ。どう転がってそうなったんだってばよ。
「11ん時に死んだんだよ、歳の離れた大好きな兄貴が」
「――…」
また…また死んだのか?アイツの、大切な人。
白が 一人目じゃないのかよ?
「それで病んじまって、煙草吸うようになって、喧嘩しては鬱憤晴らして。中学に入学する頃にはまだ大人しくなった方だ。まぁ隠れた不良ではあったけどな」
「………」
「お前も見た事ぐらいあるだろ、煙草吸ってるとこ。アイツはそーいう奴になっちまった」
そういやキバが初めてアイツと喧嘩して負けた時教えてくれたな、確か裏では喧嘩が強くてかなり有名だとかって。
あの時はあんま気にしたこと、なかったけど。
そうか、アイツ、そういう過去 あったんだ。
「けど」
「?」
「ナルト…お前が来て少し変わった」
「俺?」
自分を指差して思わず聞き返す。
シカマルは何だか嬉しそうに小さく笑って、呟いた。
「お前が来てから、本当の笑顔見せるようになった。だから、」
あいつをよろしくお願いします
(え…え…俺!?)(他に誰がいんだよ)(君ら何の話してんの?)(うおおおおお!?)(ナルト…どしたの?)(気にすんな。めんどくせーから)