自分の家でチュロスを食っていた。そう言えば今日、ロマーノはなまえちゃんとデートって言ってたのを思い出す。そうか、あのヘタレなロマーノが、デート。一目惚れした、なまえちゃんと。
「こりゃあお祝いしぃへんとなぁ…」
「おいスペインやって来たぞコノヤロー!」
「ぅおう!?」
思わず食べていたチュロスを床に落とす。ソファでだらりとしながら食べてたから、布製のソファにも砂糖がついてしまった。しまった、掃除が厄介になってまう。
しかしどうしてロマーノがここに居るのだろうか。可笑しい、今頃ならなまえちゃんと共にイタリア観光をしているはずじゃーー
「なまえに、嫌われた」
泣きじゃくりながら言うロマーノに昔の頃を重ねた。
「そりゃあ、ロマーノが悪いやん…」
「お、お前まで言うのかよっ!」
余っていたチュロスをロマーノに渡す。ロマーノは昔からヘタレだったしそんな大柄の男がいたのなら仕方のない事かもしれない。
…でもまぁ、今回はドイツに肩を入れよう。
「もう、なまえに合わせる顔がねぇ…うぅ、なんで」
「泣かんとって!?なまえちゃんだって、今頃ロマーノを心配してるかも知れへんで?」
「ねぇよ…ナンパしてきた時に置いて行ったんだ…嫌うに決まってる…」
「……」
流石にここまでどんよりとした空気を放っているのは珍しい。普段は直ぐにポジティブになって、また通常運転になって、の繰り返しなのに。
これは親分としてなんとかしなければ。
なぁロマーノ、日本に聞いてみよか?
なまえちゃんが許してくれる方法を。
「そんなのいらねぇ…」
「なんでや?なまえちゃんは日本人やで?ロマーノがこうしたら許すっていうのが、アッチじゃ通じないことだって…」「ハラキリ」
「え?」
「ハラキリってもんする、あれは日本で許しを乞う方法なんだろ」
…ジャパニーズビデオの見すぎやで、ロマーノ。
「うぅ…ロマーノが、居ないよぉ…」
「なまえちゃん泣かないでぇ。俺の家、人が多いから、もしかしたら知らず知らずで逸れたのかも…」
「もとから逸れてるのにぃ…」
「落ち着いてくれないか、みょうじ…」
「無理だよぉ…」
確かにロマーノから離れたのだが。さっきナンパされたせいで頭がついていかない。泣きそう。もう泣いてるか。違う意味で。
そんなとき、間抜けな着信音が聞こえた。
「あっ、!俺のだぁ。…あれ、スペイン兄ちゃんからだ」
「スペインからか?」
「うん…珍しいなぁ、何時もはこんな時間には電話来ないのに……あ、スペイン兄ちゃん?」
ロマーノが今こっちに来てるわ。なまえちゃんが良ければだけど、今から俺ん家来れへん?
私はその声に反応した。
「!ロマーノ!?い、行く!」
「…なまえちゃんがそう言ってるから、これから来るよ?兄ちゃんにも伝えといて〜」
電話が終わったのか、イタリアは嬉しそうな顔で私に手を差し伸べた。