逢引事情
「ごちそうさまでした。さて、罪木さん。一緒にマーケットに行かないか?」
「ふぇ?ど、どうしてですかぁ?…ああ!わ、私なんかみょうじさんの誘いを拒否するなんて…ご、ごめんなさぁぁい!」
「別に構わないぞ。さぁ、マーケットに行くぞ」
行かないか?と疑問形で言ったはずなのにみょうじは罪木に拒否権なんて与えなかった。それにしてもなんでマーケットに…?
みょうじに問いかけた所でも、少し、な。そう言って嫌な笑みしか浮かべなかった。
罪木への危機を感じたのでマーケットに行ってみると下が黒のズボンから黒のスカートへと変化したみょうじがいた。
「どうだ!罪木さん。このスカート、私がお気に入りだったのと全く同じデザインなんだよ!」
「そうなんですか…!うゅぅ…あれ…?
だとしたら、なんでここに…?」
「まぁ、細かいことはいいんじゃないか?あ!そうだ!罪木さんもなんか服着てみないか?お揃いの」
「ふぇぇ!?わ、私なんかでよければぁ!」
「そうかそうか。…お、この茶色の短パンはどうだ?罪木さんの白くて柔らかい脚に映えるかもしれん。」
…最後になんかセクハラ的は発言が聞こえたが、楽しそうにしているのを見てるとみょうじも女なんだなぁ。って思った。なんだかんだで罪木も楽しそうだし。時々みょうじをあの時の狛枝みたいな目で見ているように見えるけど、あれはきっと気のせいだな。
俺は少し安心して部屋へと戻って行った。
ーーーーー
どうやら日向は自分のコテージへと戻ったようだ。…まったく、超高校級の暗殺者があの視線を気づかないとでも思ったのか?なんにせよ、色々世話焼きなやつだ。
「罪木さーん?着替え終わったかー?」
「は、はい…ふゅぅ…でも、自身があまりなくて…」
「おーそうかー、開けるぞぉー」
自身がないと言ったが気にしない。あんなに可愛いのだから似合わないのはありえない。更衣室のカーテンを思いっきり開けると、丈が膝上で胸元が大きく開いたメイド服をきている罪木さんと目があった。……ほら、似合ってるではないか。黒のニーハイの絶対領域が眩しい。少し猫背気味になってるから胸元が見える。しかしそこがいい。
「おぉ…やっぱり私が見立てた通りだ。似合ってるぞ」
「ほ、本当ですかぁ…?」
「嘘をついてどうする。あ、着替えないでね。みんなに見せに行こう!」
「ふええぇぇぇ!?」
罪木さんの手を握って引っ張る。包帯が巻かれていない方の腕はとても白くて、柔らかくて。電子生徒手帳を見る限り同じ身長だが罪木さんの方が重かったような…?まぁ、私が軽いのだろう。このくらいの方が個人的に安心感を覚えるというものだ。
「なんか、恋人同士みたいだな。」
「ふぇ?何か言いましたかぁ?」
「…いや、何でもない。」
狛枝が操っていたパーティーのときはどうしようと思ったが、今はなんとかなりそうだ。
……もう、この先輩たちには、絶望なんてさせない。させてたるものか。
私は罪木さんの手をぎゅっ、と強く掴んだ。