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(不二周助)(夢主死ネタ)
私の彼氏は、色々な反応をしてくれる
「不二」と声をかけると「何?」と返ってくる
「周助」と声をかけると、彼は目を少し開けて少し嬉しそうに「どうしたの?」と返ってくる
「嫌いだよ」と声をかけると、余裕そうな顔で「嘘つき」と返ってくる
「好きだよ」と声をかけると、いつもより柔らかく笑って「うん、知ってる」と返ってくる
そのうち私は彼がどんな反応をするのかを観察したくなり、色々な声をかけ始めた。
色々な彼を見たくなったのだ。
「デートしようよ」と言うと、嬉しそうに笑い「いつ行こうか?行きたい場所はあるかい?」と返ってくる
「手繋ぎたい」と言うと、彼は何も言わずにそっと指を絡ませて繋いでくれる
「あと何年付き合ってくれるの?」と言うと、意地の悪い顔で「何年、なんかでいいの?」と返ってくる
「嫌いにならないで」と言うと、少し不機嫌そうに「バカじゃないの」と頬をつねってくる
「じゃあ好き?」と言うと、平然と「うん、なまえは?」と返ってくる
私はそんな彼の反応を見るのが大好きだった
こんなことを続ければ、かける言葉が減っていくと思っていたが、それは絶えることなく続いた
「悩みなさそう」と言うと、クスッと笑い「君のことばかり悩んでるよ」と返ってくる
「会えなくなりそう」と言うと、細い目を開けて困惑した表情で「…どうして?」と返ってくる
「冗談だよ…って言ったらどうする?」と言うと、思いっきり頬をつねられて口づけをされた
ああ、これ以上は見たくないな。そう直感的に感じ取った私はそれ以上声をかけるのをやめようとした
しかし、お喋りなこの口はそんなことを辞めることでさえできなかった。否、お喋りなのは口ではなかった。きっと、私の心
「私ね、周助と生きたいな」と言うと、泣きそうな顔で「当たり前でしょ」と返ってくる
「泣かないで」と言うと、顔を俯かせて不機嫌そうに「泣いてない」と返ってくる
「病気なんだ」と言うと、「見ればわかるよ」と優しく抱擁してくれた
「好きだよ」と言うと、もっと強く抱きしめられて「僕も、好きだよ」と返ってくる
「ありがとう」と言うと、眉を下げて笑って「こちらこそ」と返ってくる
この時が永遠に終わらないで欲しかった。
きっと、彼も同じ気持ちだった…と思う。そうだといいな。
私はベッドから動けず、そよ風が入ってくる窓をただ見つめていた。椅子に座っている彼の左手が近くにあったので、手を伸ばして握ると不意を突かれたのか目を開いてこちらを見たあと、大好きな笑顔を浮かべてくれた
「周助」
「うん」
「私ね」
「うん」
「あなたが大好きだよ」
「…うん」
「だからさ、」
「…」
「幸せになって欲しいの」
「……」
「…愛してるよ」
「僕も、愛してる。愛してるよ」
電子音が鳴っている個室で二人は見つめ合った。
彼はそっと彼女の両手を握り、手の甲に口付けたあと、その目を開き視線を絡み合わせた。綺麗な、大好きな眼に惹かれたんだ
「なまえ」「ん…」
「僕ね」「…ん」
「君と出会えてよかった」「……ん」
「ありがと、う」「……」
そっと口付けた後、どちらからとも言わず二人は幸せそうに、笑った。
二人は何気ない会話をポツリポツリと続けた
すこし合間が開くと、二人とも口づけをして、笑い合って、また会話を始めた。
会話を投げると、返ってくる言葉に幸せを噛みしめながら。
彼女の返事は、次第に弱く、静かになって
「なまえ…」「………ん」
「……__________」「………」
彼女に届いたのかはわからない。
返事が来ることも、なかった。
ー言葉の【キャッチボール】ー
最期に、その言葉が届いたのか
返ってこないボールをただひたすら焦がれる
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