今日は暑くて堪らない。この暑い中、なまえは俺の家に泊まりに来た。幼馴染みだからいいじゃない、と言って俺の部屋に居座っている。
「ねぇ、なまえ。なんで俺の椅子に座ってるの」
「リョーマの椅子は私の椅子!」
笑って椅子に座り直したかと思えば、ばふっと音を立てて俺のベッドへダイブする。まったく落ち着きがない。これで俺より年上だというから信じられない。
「ふかふかー……眠い…」
「ちょっと、寝ないでよ。なまえ」
「ん……カルピーン、おいでー」
なまえが呼ぶと、どこから入ってきたのか、カルピンが鳴きながらなまえの腕の中へもぞもぞと潜り込む。なまえはそのままカルピンを抱きしめ、眠ってしまった。
「あーあ…寝ちゃった」
規則正しい寝息を立てながら眠るなまえを見て、何となくベッドの端に座る。
なんて無防備。
暑さで露出の増えた服、ポニーテールに纏めた髪。白く柔らかそうな肌に、長い睫毛、薄く開いた唇。こんな格好で男の前にいるなんて、なまえは無防備すぎる。
「カルピン。ちょっと退けて」
なまえを起こさないようにカルピンに声をかけると、カルピンはそっとベッドから降り、こちらを何回も振り返りながら部屋を出た。それを確認してからゆっくりとなまえに覆い被さり、赤く火照った頬にキスをする。
「ん、くすぐった……リョーマ?」
「……肌出しすぎ、無防備すぎ。誘ってるわけ?」
「違っ、」
「俺も男なんだから、ちょっとは考えてよね」
意地悪く笑ってやれば、みるみる真っ赤になるなまえ。俺がもうガキじゃないって事、少しでも伝わったんならいいけどね。
無防備な君に、悪戯を
「リョーマの変態」
「なまえが誘ったんだよ」
「そんな子に育てた覚えはないわ!」
「……」
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