今日はボンゴレファミリーで花火をする。群れることが嫌いな僕は、そんな集まりに興味はない。学校の応接室から、校庭で花火をする彼らを見下ろす。ちなみに花火は僕が許可した。いつもなら却下するところだが、なまえの頼みとあらば許可せざるを得なかった。

「……なまえは行かないの?」

 せっかく許可したというのに、なまえは校庭へ下りていかない。

「いいの」
「君が花火をさせろって言うから許可したのに。意味がないよ」
「恭弥も行くなら、行く」
「僕は行かないよ」
「……じゃあ行かない」

 まったく、なまえは。

「……分かった、行くよ」
「やった! じゃあ行く!」
「ただし、2人でだよ」
「え」
「……文句あるかい?」
「……ないです!」

 ぶんぶんと頭を振るなまえの肩に手を回し、並んで応接室を出た。


 ふたりきりでなら、花火してあげる


「あれ、ヒバリとなまえじゃねーか?」
「……あ? なんであんな離れた所で…」
「2人は仲が良いのだな!」
「雲雀さん、なまえちゃんとしか群れないから」
「……それもそうっスね」
「うへへ! ランボさん二刀流だもんね〜!」
「あ! ランボ、花火振り回すな!」


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