私の大好きな人は、サスケ君。そんな事はもう、世界的に有名な事実なんだけどね。私の好きな人は彼だけじゃないのよ。

「いのー、早くしなさい」
「はーいっ」
「早くしないと、私達だけ遅れちゃうじゃないのー!」
「待ってよ、なまえ姉さん!」

 そう。私が好きな人のもう一人は、なまえ姉さん。ずっと一緒に生きてきた、大切な姉さん。時々友達みたいに感じて、いつもは頼れるのに急にボロボロになっちゃったりする所もあって、一緒に泣いたり笑ったりしてきた。

 そんな大好きな姉さんと、今日はお出かけ。……と言っても、何故かシカマルやサクラ達も一緒なんだけどねー。どうせならサスケ君が来てくれたらよかったのに、修業があるとかで来てくれなかったのよね。

「もう、いのったら。何してたのよ」
「ごめん、髪型が決まらなくって。なまえ姉さんみたいな髪だったら、綺麗に結べるのにー……」
「何言ってんのよ。いのは髪も綺麗だし、可愛いじゃない」

 そう言って髪を結い直してくれるなまえ姉さんに、笑ってお礼を言う。

「ありがとう」
「どういたしまして。さ、遅刻しちゃうわ。行くわよ」
「うん、なまえ姉さん」


 姉さんと手を繋いで


「おい遅ぇぞ」
「うるさいわね、髪結んでたのよ!」
「あー、そーかよ」
「仲が良いのね。皆」


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