俺が現世に行っている間に、妹のなまえが驚くほど強くなっていた。前はあの黒崎一護に俺の暇潰しの相手をさせていたが、それ以来強ェ奴にはなかなか会えず、暇で仕方なかった。そして、現世でも大して暇を潰せずに帰ってくれば、なまえが強くなって待っていたってわけだ。もともと俺に似て戦いを好み、強くなりてェと言っていたからな。

「兄さん、おかえり」
「あァ…? テメェ、強くなったみてェだな。……分かる」
「うん。頑張ったからね」

 得意げに斬魄刀を抜き、スッと俺へ向けてくる。その刀からはビリビリと、痛いほどの霊圧を感じた。……ずいぶん楽しめそうだな、こりゃァ。

「相手、してくれるでしょう?」
「……意欲的だな、感心なこった」
「答えは?」

 答えを急かされ、自分も斬魄刀を抜いてなまえへと向け、ありったけの霊圧を乗せて睨みつける。そこらの弱ェ奴ならこの時点で気絶しちまうのがオチだが……なまえは逆に睨み返してきた。大した覚悟だ。

「妹だからって、手加減はしねェぞ」
「手加減なんかされたら、破面と戦う時のための練習にならないじゃない」
「ほォ…言うじゃねェか」

 そしてなまえと向き合い、刀を交えた。



「あれ? 何かやってるー! ふふ、剣ちゃんもなまえちゃんも楽しそう」
「やちる、退いてろ!」
「はーいっ、頑張ってねー!」


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