僕の娘は並盛一…いや、世界一可愛い。自慢の娘、なまえ。しかし、その可愛さから学校のクラス内で、男が群がってきているらしい。

「お父さん、たかしくんが遊ぼうって」
「だめ」

 誰だい、たかしって。なまえのクラスにそんな男は居たかな…?
 何にせよ、僕の愛娘を遊びに誘うなんて100万年早いよ。クラスの名簿でも何でも使って、必ず捜し出して咬み殺す。

「お父さん」
「何だい、なまえ」
「今日はね、ろくどうくんと遊んだの!」
「……六道?」
「うん!」

 にこにこと可愛い笑顔で話すなまえ。六道……まさか、あいつの子どもか。僕のなまえにまで手を出すなんて、もう六道骸そのものじゃないか。僕が結婚する時も、散々邪魔をしてきた六道骸……その息子まで、僕の邪魔をするというのか。

「いい度胸だね……咬み殺す」
「かみころす?」
「なまえはいいんだよ。ちょっと出てくるから留守番を頼んだよ」
「? はーい!」

 にっこり笑って手をあげるなまえの頭をそっと撫で、風より早い勢いで家を出た。



「おや……これはまた珍客ですね。雲雀恭弥」
「僕の娘のなまえにまで手を出して、楽しいかい? 六道骸」
「クフフ……何の事です?」
「……咬み殺されたいみたいだね」


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