私のお祖父ちゃんは、ボンゴレというマフィアのボスをしています。
学校の友達には、そんなの嘘だ!って言って信じてくれない子も居るし、怖いからと離れていってしまう子も居る。それでも私は、マフィアの皆もお祖父ちゃんも大好きなんだ。
「なまえさん、お帰りなさい」
「ただいま!」
お祖父ちゃんの部下の人達にいつも通り挨拶を返し、奥の部屋へと向かう。大きな扉を開けると、お祖父ちゃんはにっこりと微笑んでこちらへ向き直った。
「帰ったのか、なまえ」
「うん、ただいま!」
「ああ。おかえり」
お祖父ちゃんに頭を撫でてもらう、この懐かしい感覚がとても安心する。お祖父ちゃんは机の一番大きな引き出しから何やら袋を取り出して、私へ手渡した。
「なぁに?」
「開けてみるといい」
「? うん…」
可愛いピンク色のリボンを解いて中を見てみると、そこには私の好きなお菓子がたくさん入っていた。飴にチョコレート、クッキーやカップケーキまで、1日のおやつとしては食べきれないほどだ。
「これ……!」
「この前同盟を組んだファミリーのボスから、なまえへプレゼントだそうだ。わしに孫が居る事を聞き付けたらしくてな」
「本当? 食べてもいいの?」
「ああ。お近づきの印に、だそうだ。もらっておきなさい」
そう言ってお祖父ちゃんは、また微笑んで頭を撫でてくれた。お菓子の入った袋を大切に抱え、お礼を言ってから自分の部屋へと戻った。
私の大切なお祖父ちゃん。マフィアだって関係ない。優しくて偉くて強いお祖父ちゃんが、私は大好きだよ!
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