僕は今、大好きななまえ姉と一緒に、ツナ兄の家に住んでいます。ツナ兄ももちろんとっても優しいんだけれど、なまえ姉はもっともっと優しいんだ。

「なまえ姉、なまえ姉?」
「なぁに? フゥ太」

 服の裾を掴んで呼び止めると、どうしたの? とにっこり笑って目線を合わせてしゃがんでくれる。ぎゅっと抱きつけば、よしよしと頭を撫でてくれた。

「また怖い夢でも見たの?」
「うん…」
「大丈夫よ、フゥ太」

 背中をぽんぽんと優しく撫でられれば、安心感でまた瞼が重くなってくる。慌てて目を擦って顔を上げると、なまえ姉は笑って言った。

「いいのよ。寝ても」
「でも、なまえ姉……ママンの代わりにお洗濯も料理もするし、忙しいんでしょ?」
「気にしなくていいのよ、フゥ太はゆっくり休みなさい」

 ソファへと抱き上げられて、僕の頭はなまえ姉の膝の上。小さな薄手の毛布を掛けてもらい、また心地良いリズムでお腹のあたりを撫でられる。

「さあ、まだ奈々さんやツナ達が帰ってくるまで時間もあるし。お昼寝の続きをしましょうね」
「なまえ…姉……」
「おやすみ」

 なまえ姉が額にキスをしてくれたのと、僕が目を瞑るのは、ほとんど同時だった。



「あー! ずるいぞ! ランボさんにも膝枕ー!」
「ランボ、静かにして」
「イーピンもなまえとお昼寝する!」
「イーピンちゃんも落ち着いて」
「んん…眠れないよ、なまえ姉……」


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