私のお姉ちゃんは、なまえといいます。お兄ちゃんよりも年上で、高校生。料理も上手で、私の大好きな人。

「おはよ、京子」
「あ、なまえお姉ちゃん…おはよう」
「どうかした? 今日は元気がないのね」
「ううん、何でもないの…」

 朝からお腹が痛いなんて、今日はついてないなぁ。出来るだけお姉ちゃんに心配をかけたくないけれど、今日は本当にだめみたいで……。

「……京子? 本当に顔色悪いよ?」
「うん……ちょっとお腹が痛くて」
「それならお粥にしよっか。これからでも作れるし。少しお粥食べたら、あとは寝てなさい」
「うん、そうするね」

 お姉ちゃんに見送られて、リビングを出る。部屋へ戻り、制服からパジャマへと着替え直した。少し動くだけでも、お腹がずきずきと痛む。

「……っ、寝よう…」

 ベッドへ潜り込み、布団を頭から被る。少し経つと、お姉ちゃんがお粥を持って部屋へ来てくれた。優しく揺り起こされて、ゆっくりと起き上がる。その小さな動きだけでも、お腹に負担がかかった。

「っいたた…」
「ちょっと大丈夫? 起きられる?」
「……うん、なんとか」
「ほら、お粥。卵を絡めてみたの。少し味を濃いめにしてみたから」
「ん、ありがとう」

 お姉ちゃんは学校があるからすぐに家を出ていってしまったけれど、お姉ちゃんの手作りの優しい味のお粥は、やっぱり美味しかった。

―――――

「ただいま、京子」
「なまえお姉ちゃん…おかえりなさい」
「具合はどう?」
「だいぶ楽になったよ」
「そう、よかった。今日も早く休みなさいね?」
「うん。ありがとう」


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