「あれ、なまえ姉さん?」
「………」
さっき任務から帰ってきたばかりのなまえ姉さんが、俺の部屋へ入ってくるなりベッドへ倒れ込んで、ぐったりしている。……死んでないよな、息してるよな?
「おーい…大丈夫なんか?」
「……ラビ」
「お、起きた。おはよ」
「おは、よ」
「………」
だめだな、こりゃ。相当疲れているらしく、自分の部屋へ戻らずに寝息を立て始めてしまった。……ベッド片付けときゃよかったかな。よく見たら、部屋が全体的に汚い。なまえ姉さん、こんな所で寝さしてごめんな。
「あ、夕飯食ったか?」
「………」
「…やっぱり、寝ちゃってる…よな」
俯せたまま寝ていたなまえ姉さんを仰向けに寝かせてやり、ぐしゃぐしゃになった毛布を広げて掛けてやる。気持ち良さそうに姉さんが寝返りを打った時、ドアが開いた。
「アレンか?」
「あ、やっとなまえさん帰ってきたんですね? でも、二人とも疲れているようだし、僕はまたあとで…」
「いや。姉さんは寝ちゃってるし、気にしなくて大丈夫さー」
「いえ、皆で食事にと誘おうと思っていたんです。だからなまえさんが起きてから、また」
「…そっか」
おかえり。
「いけない、私ったら寝ちゃって…!」
「あ。姉さん、さっきアレンが夕飯に誘ってくれたんさ」
「本当? …ああ! もう9時だわ。早く行かなくちゃ、ジェリーさんが寝ちゃうわね」
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