教団一仲の良い双子、それは俺となまえの事だ。いつでも一緒で、例え喧嘩をしたとしても数分経てば仲直り。お互いに隣に居なくちゃ落ち着かないんさ。
なのにコムイのやつ、わざと俺となまえを引き離して、別々の任務を言い渡したんだ。俺は渋々ユウと任務、なまえはアレンとリナリーと任務に。……せめて、リナリーだけでも一緒がよかったのに。
「さっさと済ますぞ」
「早くなまえに会いたいさー、」
「…んな事考えてる暇あったら戦え。足手まといになるなら斬るぞ」
「わ、わかったさ!」
ユウは怖いさー……頭の中でそう呟きながら、なまえは無事なのか、もう教団に帰っているのだろうかと、そればかり考えていた。
気付けばイノセンスの回収にも成功していて、教団もすぐそこという距離まで見えていた。隣からユウの舌打ちが聞こえたのは聞かなかった事にして、教団の中へと入ると、今一番会いたかった小さな背中を発見。
「っ…なまえ!」
「あ、ラビ!」
駆け寄るなりぎゅっと抱きしめて、その存在を確かめるように髪を撫でる。
「よかったさ…無事だったんだな」
「ラビこそ」
「心配してたんさ、任務中もずっと」
「私もよ? ラビは無事なのか、怪我していないか、もう教団に帰っているのか…色んな事を考えたわ」
なまえが言った内容は、全部俺もなまえについて考えていた内容で。やっぱり俺達は双子なんさ、離れたりなんか絶対に出来ないんさ!
「なまえ、大好きさ」
「もう…何よ。恋人同士みたいな事言わないで、恥ずかしい」
なまえに後ろから抱きついたままでいると、ぽふぽふと頭を撫でられた。
室長様に、直談判
「コムイ! やっぱり任務はなまえと行くさ!」
「でも…君達ばかり組ませるわけにも…」
「なまえがいいんさ!」
「まったく、恋人じゃあるまいし…」
「……コムイがエクソシストなら、リナリーとアレン、どっちと任務に行く?」
「リナリーに決まってるじゃないか」
「…それと同じさー」
「なるほど…納得した…」
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