ある日、俺が家から出ると、ちょうどなまえが帰ってくるところに出会した。

「ただいま、ネジ」
「ああ…今帰ったのか」
「ネジはこれから出かけるの?」
「少しな。修行だ」
「じゃあ付き合うわ。急いで準備をしてくるから」

 走って家の中へ入るなまえを、壁にもたれて待つ。数分して戻ってきたなまえは、いつもの修行用の服に着替えていた。

「さ、行こう! ネジ」
「……今日はお前には合わせないぞ。俺のペースで行くからな」
「分かってる、大丈夫よ!」
「ならいい。行くぞ」

 森の方へ走っていると、なまえが俺とほとんど同じスピードで走っている事に気が付く。……どうやらなまえ自身、以前よりしっかりと体力が付いているようだった。

「どうしたの、ネジ」
「いや……別々に修行している間に、ずいぶん体力が付いたようだな」
「うん。毎日何キロも走って、頑張ったんだから!」
「…そうみたいだな」

 ふっと微笑んでなまえの方を見ると、目が合ったなまえも笑って走り続けた。いつも修行している場所へ到着すれば、すでにテンテン達が修行を始めている。

「あれ? テンテン達もいる!」
「任務の前に修行とは……考える事は同じらしいな。場所まで一緒とは」

 テンテン達もこちらに気付き、一緒に手裏剣の練習をしようと誘ってくれた。なまえは喜んでそれに混ざる。

「あれ、ネジは?」
「……俺はもう少し走ってくる。先にテンテン達に混ざってやっててくれ」
「分かった。行こう、テンテン」
「うん!」

 なまえ達が戻っていくのを確認してから、再び森の奥へと走っていった。



「ネジ、遅い!」
「いつもより遠くまで行ったからな」
「見て! 手裏剣とクナイ、前より上手くなったでしょう?」
「ああ、全部的の中心に当たっている。これなら次で上忍になれるんじゃないか?」
「うん、頑張る!」


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