帝人:先生、顔色悪いですね
紀田:もう俺帰る
帝人:今帰っているところですよ、先生
紀田:そうだったな
狩沢:あららー、本当に疲れてるわねぇ
帝人:貯金の大半を、店やらガードレールやらの修繕費に持っていかれましたからね。校長先生にも怒られたし
狩沢:どんまーいって伝えて
遊馬崎:しかし本当、猫背になっちゃってるっすねー。紀田先生
狩沢:旅行っていうより、本当に保護者ってカンジ
帝人:先生、紀田先生
紀田:何だミカド…
帝人:狩沢先生から伝言で、「どんまーい」だそうです
紀田:うん、聞こえてた
帝人:ここ新幹線ですよ? わざわざ座席から降りて体育座りしないでください
臨也:センセー、俺トイレ行きたい。通路あけてもらえない?
紀田:くそっ…お前が静雄を挑発しなければ、俺の貯金は……
臨也:まあまあ、先生。ていうか、完全にシズちゃんのせいじゃないか
静雄:んだと?
門田:こら、帰りの新幹線でまでケンカするな! 停学にするぞ?
サイモン:ケンカ…? ケンカ ダメヨー!
静雄:げ、サイモン先生
臨也:今のうちに
静雄:あ! てめ、トイレに逃げるなんて卑怯だぞ
紀田:もう喧嘩しないでお願い…
▼
狩沢:ねえねえねえ! どうだった? 昨夜貸した本は!
セルティ[まだ半分くらいまでしか読めていないが、なかなかいい展開だ]
狩沢:でしょ? 遊馬崎先生ー! セルティ先生が分かってくれた!
遊馬崎:本当に!? いやー、まさか先生がハマってくれるなんて!
セルティ[いや、まだハマったとは]
狩沢:池袋に戻ったら早速、一緒にアニメイトに行かない?
遊馬崎:そりゃいい! ちょうど今日は限定ポスターの配布日だし!
セルティ[い、いや…遠慮する…]
新羅:なんか僕ほったらかし…
帝人:新羅先生が遠い目を
紀田:昨日ひとりだけ部屋で隔離されたのが利いたんだな
▼
波江:あら、紀田先生?
紀田:へ? 何でここに?
波江:何でって…私は仕事よ
紀田:ちょ、誠二くん来ませんでしたけど? 修学旅行!
波江:知らないわよ、はぁ
紀田:あからさまな溜め息! 誠二くん何も言ってませんでした?
波江:言ってたわよ。「姉さん、俺修学旅行に行きたくない」って
紀田:で?
波江:「なら行かなくていいわよ、そんな物。姉さんがうまくごまかすから誠二はここに居なさい」って言ったわ
紀田:俺にそれ暴露しちゃった時点で、ごまかせていませんが……まあいいです
波江:…………
帝人:(言っちゃった…って顔してる)
▼
静雄:いーざーやーくーん?
臨也:なに
静雄:いつになったらトイレから出てくるのかなぁー? んん?
臨也:んー、俺の気が済んだら。もしくは……シズちゃんがトイレの前から退いてくれたらかな
静雄:俺は純粋にトイレの順番待ってるんだけどなぁ?
臨也:え、ホントに?
静雄:早く出ろ
臨也:え、リアルにトイレ行きたかったの? ごめん
(がちゃっ)
静雄:あ け た な ?
臨也:ちょっ……騙したな!
静雄:いつまで隠れてるつもりかなぁー、臨也くーん
臨也:やめ、ちょ、離せ! 離して!
静雄:嫌だね
臨也:壊れる! マジ壊れるから!
紀田:(ぴくっ) 壊 れ る ?
帝人:せ、先生?
紀田:やめろ、やめてくれ頼むから! これ以上俺を困らせんな!
静雄:離せ!
紀田:だめだ! 離したらマジでトイレ壊すだろお前!
臨也:あはは、センセー超必死なんだけど!
紀田:折原いい加減トイレ出ろ! 先生の一生のお願い!
臨也:先生この前俺が補習サボったときにも「頼むから補習出てくれ、一生のお願い!」って言ったよね
紀田:揚 げ 足 を 取 る な
門田:いい加減にしろ!
サイモン:他ノ オ客サマノ 迷惑ヨー!
門田:(もー早くこいつら卒業しねーかな…)
▼
(池袋)
紀田:よかった…あの後は静雄が昼寝してたから、問題起きなかった…
臨也:ちょっと落書きしただけじゃーん
静雄:手前最初のバスでもやっただろうが! 消し去ってやる、待ちやがれ!
臨也:やーだね! このペン水性だって言ってんじゃーん。洗いなよ
静雄:ああ、お前を殺した後にすぐ洗いに行く
臨也:じゃあ一生落とせないねぇ
静雄:死にやがれ臨也!
臨也:またトイレに逃げよっかなぁ
静雄:上等だ、全部のドア蹴破ってやる
臨也:紀田先生泣いちゃうよ
静雄:知らねーよ
紀田:頼むからホントやめろよ? 俺もう金ないからな? あとは自腹で直せよ?
静雄:臨也ァア!
臨也:こっちこっちー
静雄:待てコラ!
紀田:聞いてねぇ……
帝人:先生、気を落とさずに
紀田:いいんだミカド…こうなったら俺はもう愛に生きる
帝人:そうですかご勝手に
狩沢:あの子紀田先生の扱い上手くなったねぇ
遊馬崎:確実に経験値上がってるっすね、そろそろレベルアップじゃないっすか? 次のレベルは…35くらいっすかねぇ?
狩沢:わざマシンで何か覚えさせてあげたいわねぇ。彼なら何が合うかしら
遊馬崎:竜ヶ峰ってくらいだから、ドラゴンタイプどうっすか? ほのお、みず……あ! 草食男子っぽい外見だし、くさタイプもアリかもしれないっすよ!
狩沢:私的には、みずタイプかしら……でんき…は違うわよね
帝人:生徒を勝手に題材にして、何の話をしてるんですか
紀田:それよりあのケンカ止めるの手伝って…
門田:まあ、無事に帰ってこれたし、池袋には着いてんだから。いいんじゃねーか? 解散、解散。
紀田:え、この状態で?
門田:俺は帰って寝る
▼
新羅:さあ。僕らも愛の巣へと帰ろうか、セルティ。昨夜の寂しさを埋め合おうじゃないか!
セルティ[寂しかったのはお前だけだろう、新羅。私は結構楽しかったぞ。それに、狩沢先生から借りた本の続きが気になるからな。私はまだ寝ない]
新羅:くっ……なんだか自立しちゃったねセルティ…僕は寂しいよ、すごく…!
▼
臨也:わ、自販機投げないでよ! 今日で壊すの何個目だと思ってんのさ!
静雄:うおぉあああ!
臨也:危なっ!
静雄:避けんなぁああ!
臨也:ほら、このコンビニでチロルでも買ってあげるから! 今日ぐらい見逃してよ
静雄:ああ…今死んでくれると約束すりゃ見逃してやるよ
臨也:それは無理なお願いだな
静雄:じゃあ死ね
臨也:理不尽だなぁ…とりあえず…
静雄:んー?
臨也:その看板はやめない?
静雄:それは無理なお願いだなぁー
臨也:あはは……だよ、ねぇっ
静雄:てめ、逃げんのか臨也ぁあ!
紀田:もういい知らない! 俺も帰る!
帝人:今日も平和だなあ、池袋は
そう、これが池袋の平和。
[ back ]