妹子:太子ー、太子ー
太子:何だようるさいな……人がのんびりひなたぼっこしてるっていうのに邪魔するなんて野暮だな。やーいヤボ妹子
妹子:………
太子:むしろイボ
妹子:………
太子:やーいアホの妹子
妹子:………
太子:おかっぱ妹子
妹子:………
太子:何か言わんかコラー! 私ひとりで喋ってるみたいで寂しいじゃないか!
妹子:何言ってるんですか太子。太子は元々寂しい人間でしょ。で、気は済みましたか
太子:…済んでないけどもういいよ
妹子:そうですか。実はちょっと太子に相談がありまして
太子:何!? 妹子が私に相談なんて珍しいじゃないか! なんか嬉しいなぁ…頼られるって嬉しいよ妹子!
妹子:いや、別に太子に頼りたいわけじゃないんですけど。他の人たちは仕事中だし、話しかけるのが申し訳ないんですよね
太子:ムキー! なんか私が暇人みたいじゃないか!
妹子:あんたは暇人以外の何ものでもないでしょう。きっと太子の肩についてるホコリより存在価値ないですよ
太子:私はホコリ以下か! あ、ていうか私暇じゃないぞ妹子
妹子:は? 思いっ切りアホ面さげて寝そべってただけじゃないですか
太子:だってひなたぼっこしてたもん。ひなたぼっこに忙しかったんだ
妹子:太陽に当たりすぎて脳ミソ干上がりましたか太子
太子:何 て こ と 言 う ん だ !
妹子:むしろそのまま干物にでもなってください
太子:なるかアホめ!
妹子:あーあ、太子死なないかな
太子:そういうの本人の目の前で言う? 普通。なあ妹子
妹子:ほんと死なないかな太子
太子:………なあ妹子
妹子:何ですか太子
太子:命って……何だろうな
妹子:少なくとも太子には必要ないものでは?
太子:それは私に遠回しに死ねって言ってるんだな! そうなんだろ妹子!
妹子:よくわかりましたね太子。こんなに早く理解してくれるなんて嬉しいです
太子:………もういいや。で、相談は?
妹子:ああ、相談なんですけどね。太子仕事しないし、ご飯ばっかり食べて部屋散らかしてダラダラしてるんで……太子の部屋もったいないから没収しようって話が出てるんですよね。意見全員一致で。だから太子を部屋から強制退去させたいんです。どうしたらいいですかね?
太子:………
妹子:あれ、太子顔が青いですよ。そのまま死んでくれたらいいのに
太子:よくそれを私本人に直接言えたな妹子
妹子:ええ、それが何か?
太子:何か? じゃないよおま! え、何? 皆の間で私に内緒で、そんな話持ち上がってるのか? なあ妹子!
妹子:うるさいなあさっさと出てけ
太子:何だと! ここは私の部屋だぞ! 出ていくもんか!
妹子:部屋? 豚小屋の間違いでしょう
太子:なーんちゃって、ブー★
妹子:ちょっと黙ってください
太子:ギャアアア! おま、妹子今何したおま!
妹子:太子に文鎮を投げました
太子:メリ込んだだろうが! まぶたにメリ込んだだろうが! 目が凹んだぞ!
妹子:そうですか
太子:絶対明日腫れるぞ…
妹子:そうですか
太子:風呂とかしみるかなあコレ…やだな…
妹子:是非しみてほしいですね。でもお風呂には入ってくださいよ。元々キタナイんですから…
太子:キタナイって何だよ! ていうかお前のせいだろ妹子!
妹子:そうですか
太子:あ、薬指つったァアア! 何これ! 薬指なんてつったの初めて! 痛ァア! 助けて妹子、し…死ぬ!
妹子:それは好都合ですね!
太子:おま! 助けろよ! 歓喜に震える顔をやめろ!
妹子:いやですよ。あ、太子。苦痛に堪えるその顔すごく気持ち悪いです
太子:チクショー! あ、治った
妹子:えええ!?
太子:………
妹子:治っちゃったんですか、つまらない。そのまま全ての指がつればよかったのに。各関節が全てありえない方向に曲がればよかったのに…
太子:おま…
妹子:あ。太子、ちょっと手を貸してください
太子:? ん
妹子:………やっぱりいいです
太子:何なんだよお前! せっかく私がベビースキンのサラサラハンドを差し出してやったというのに!
妹子:加齢…カレー臭のザラザラボディの間違いでしょう太子。ただのジャージのオッサンのくせに
太子:それ以上言ったら泣くからな
妹子:腕でもヘシ折ってやろうかと思ったんですが……それ以前に太子に触れたくありませんでした
太子:最近私の扱いが酷くないか妹子
妹子:いえ? いたって普通です。
太子:普通じゃないだろうこれ
妹子:ていうか太子、本当もう喋らないでください
太子:何故だ妹子
妹子:地球上の酸素がもったいないです。呼吸をしないでください、僕の吸うはずだった酸素を返してください。あ、でも息は吐かないでください。どうしてもというなら窒素と一酸化炭素だけを選んで吸ってください
太子:死 ぬ だ ろ う が !
妹子:え、本当ですか? 是非お願いします!
太子:チ ク シ ョ ー !
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