妹子:…………えい

太子:ぐはぁっギャアアアア!

妹子:朝からうるさいなあ…どうかしましたか太子

太子:今おまっ、おま…

妹子:何ですか

太子:今、おま!

妹子:ああ、爪切り中の太子の背中を蹴りましたが…それが何か?

太子:何か? じゃないだろ! 見ろこれ!

妹子:ああ、深爪ですね。それが?

太子:……もうちょっとしっかり見てくれないか

妹子:血をですか? 爪をですか?

太子:何故そんなに冷静なんだ

妹子:いや、冷静も何も…僕に直接害があることじゃないですから

太子:え、酷くない? お前がいきなり蹴ったからこうなったんじゃないかー!

妹子:ああ、そうなんですか?

太子:そうなんですかじゃないわァア! 爪なくなったと思ったぞ!

妹子:あるじゃないですか。よかったですね

太子:謝らんかコラー!

妹子:はあ……す み ま せ ん ね

太子:何故いま目を見開いたんだ、怖かったぞものすごく

妹子:はいはい

太子:……チクショー! 私の苦しみを思い知れ!

妹子:危な! 太子、爪切りの刃をこっちに向けてカチカチするのやめてください!

太子:くそっ、届かん! 妹子逃げるなコラー!

妹子:逃げますよそりゃあ! 危ないなまったく…

太子:おい妹子、この爪どうしてくれるんだ。痛いぞ普通に

妹子:知りませんよ

太子:知らないっておま! 何とかしてくれよ、私この爪のままでなんて仕事しないからな絶対!

妹子:チッ…ムカつくな本当。殴っちゃいたいくらいだ

太子:ギャアア!

妹子:どうしたんですか太子

太子:殴ったな、今!

妹子:えっ、本当ですか? 無意識ですよ今の。わあ、僕本当に太子が嫌いなんだ

太子:ぱあっとした笑顔で言わないでよ

妹子:とりあえずさっさと爪切り終わらせて、仕事始めてくださいね

太子:ちょっと待て、あと左手と右足の親指がまだ

妹子:何で右足は親指だけ残してるんですか! 馬鹿か! この馬鹿が!

太子:だって親指の爪って切りごたえあるじゃないか、大きいから

妹子:もう一発殴らせてください太子

太子:ごふぁア! 言いながら殴るスタイルやめてくれよ!

妹子:太子、太子

太子:は?

妹子:もう一発だけ

太子:ギャアアア! アアア深爪ぇえ!


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