
つかの間の要(1)
私は目覚めて、まずゆらゆらと自分の身体が揺れていることに気づき。
次に見た夢の内容に混乱し。
「シエン!!」
「!!」
「Don't move!!」
バンブルビーに抱きついてました。
Q.大好きですね?
A.あたぼうよ。
私は誰かに背負われていたらしく、いきなり動いたからか地面に1人軍人さんが倒れている。
すまぬ。気づかなかった!
でもそれより、
「バンブルビィィィィィィ!!!よかったぁ!」
頭を、頬をこすりつけまくり思いっきり顔のパーツにキスした。
「うわっ!」
「Stop!」
するといきなり手に乗せられ持ち上げられる。
(え、ちょっそんなに嫌だった?)
なんて考えている間にバンブルビーは周りにブラスターを突きつけ警戒態勢に入ってしまった。
メガトロンが目覚めそうな時だな確か、そう思っていると
『ザザッ…シエン、っを傷…つけた!』
ラジオではない、本当の彼の声で伝えられた気持ち。
それは幸縁の身を案じ、傷つけたものに対する怒りだった。
「……ビーちゃん。大丈夫だよ。だって、ビーちゃんがいるからね」
『!!…♪』
バンブルビーをいろいろ調べてた輩をぶっ飛ばしてやろうと思ってた幸縁は、今のですっかり腹の虫がおさまってしまい、バンブルビーのこめかみにあたる部分にキスをする。
無事でよかった。そう想いを込めて。
落ち着いたところでサムがキューブの在処と運び出したいこと、メガトロンもいて動き出しそうなことを伝えると、周りはみんな武装し始めた。
「私のバット返して」
…自分の武器はあのバットだけだ。そう思い、幸縁が言うと
「&мЩヲΘΣΔ∬∂」
シモンズが何かを言っている。
おそらく「その車に人類の未来を懸けるのか」やらなんやら文句を言ってるのだろう。
「バット!プリーズ!」
スルーされるわけにはいかないので声を張り上げる。
だがシカト。
「…テメエらの股にぶら下がってる短いバット吹き飛ばされたくないなら私の持ってた金属バット今すぐ持って来いやボケクソヤロウ共」
影を背負い、ぼそりと幸縁が呟いた。
後ろ向きなので幸縁からは見えないが、無言でブラスターを突きつけるバンブルビー。
わざわざ英語で翻訳してくれたらしく。
そのおかげかバットがすぐ手元に戻ってきた。
手渡してくれたのは私が寝てるあいだに手当てして、ここまで運んできてくれたらしい軍人さん。
…ちょっと内股だった。
手渡された金属バットのグリップを握り、感触を確かめる。
よし。気合いを入れ、これで準備完了。
「『“宇宙艦隊からメッセージです”“始めようぜ”』」