シュガー・ホーム(1)

倦怠感と虚脱感が時が経つほど募り、幸縁を蝕んでいく。
"奴等"が出ていった後の室内は荒れ放題。装飾は一部分剥がれているしソファカバーの柄は汚れまみれで判別不可。

どこからか悲鳴が聞こえる。

どこか、近所の家でも同じことが起こってるんだろうな。




今日はハロウィン。
仮装した子供たちがお菓子をねだって街を闊歩する日だ。



「もうおらつかれた…」



外国のハロウィンは想像以上に派手で、強烈だった。



近所の付き合いのある住人と、サムからの電話でハロウィンの行事を思い出した幸縁が準備を始めたのは3日前。
本来ハロウィンはもう少し早く準備しないといけないらしく、ハロウィン恒例のお菓子が行く先どこも売り切れ。
しょうがないから必死にカボチャ潰して自分で菓子を量産…。
家の中を飾りつけ、玄関にはジャックランタン(貰い物)を置いたり、この時は楽しかった。




そう。この時までは。




準備した子供用お菓子は訪問してきた子供達の胃袋にオールデリート。訪ねてくる人数は予想外で結局家の中にイタズラされてしまった。

もう疲れきった幸縁は、次誰か来たら絶対シカトしようぜ!
と、居留守を誓い寝室にひっこんだ。






後頭部がぐらり。
そのせいで意識が上昇し目が覚めた。
「ん…ぅ‥」
幸縁が小さく身じろぎすると。

「起きたか」
「…!?」










(p.2 Sweet)
(p.3 Bitter)
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