調和の確率

素晴らしいサイト、Everlastingの恵理奈様に相互記念として捧げさせて頂きます!

※両軍生存設定・擬人化有り
貴サイト様のTF世界に、こっちがダイナミックお邪魔します。







雲一つ無い、どこまでも広がる空に。
ある朝爆発音が響き渡った。



「…あらま」
「えぇぇぇ!?」
《ハァアア!!?》



ディエゴガルシア基地で、煙と瓦礫の中からひょっこり現れた女性に、側に偶然いた恵理奈とジャズは仰天し叫んだ。
叫び声と爆発音と作動した基地の警報が加わり、女性は耳を押さえる。
警報が止まり煙が晴れた頃には、彼女の周りは囲まれていた。




『君の名前と、此処にいる理由を教えてくれ』
「どうも、神田幸縁です。ここにいる理由はこっちの司令官が戦闘訓練の流れ弾に当たった後双子のイタズラトラップに引っかかってホァアして、その衝撃で部屋が揺れてラチェットとキューの修理していた機械が誤作動して巻き込まれました。いやぁあの見事なピタゴラ具合を見せたいぐらいだったね」
『こっち?…修理していた機械とは何だ』
「スペースブリッジ」
『『『『え?』』』』
「だから、スペースブリッジです。それにしてもまさかまた世界を越えるとは…」
「『世界を、越える?』」
「うん。まぁ、何とかなるべ。3回目だし」
『「3回目!?」』
「あ、こんにちわ」
『「マイペースッ!?」』




恵理奈とジャズの息の合った反応に、神田幸縁と名乗った女性は銃を突き付けられているにもかかわらず、両手を上げたままヘラヘラと笑っている。




『その証拠は?』
「貴方達を怖がらないのと、この力が証拠かな」




そう言った途端。
幸縁の体が青白い輝きとエネルギーを纏う。
NESTの軍人達が銃の引金を引く前に、それは起こった。
崩れていた基地の壁、抉れた床、周囲に飛び散っていた破片が。まるで時が巻き戻るかのように元の位置に戻り、最後には剥離していた隙間まで解けるように埋まり消えたのだ。

その場にいた全員が驚く。

しかし恵理奈は、壁が元の状態に戻ったことよりも、他の事に驚いていた。
それは、彼女が不思議な力を使ったと同時に、自分の首から下げているネックレスが光ったから。

(まさか、)

恵理奈の推測は当たっている。
彼女は、恵理奈と同様に。






「オールスパーク…」
「正解です。オネエサンも、持ってますね」
「!」
「でも、そのオールスパークの力。貴女しか使えないみたい」



いつのまにか幸縁は、恵理奈と彼女のネックレスを見つめていた。恵理奈の目の前で。
傍らのジャズやオートボット、騒ぎを聞きつけたディセプティコン達もが警戒する。
そんな中、緊張感皆無の幸縁の姿にイラついた一部の【過激派】が彼女に食って掛かる。

『離れろ恵理奈…おい侵入者』
「はい?」
『何が目的か知らねぇが』
『『コイツに変な真似したら殺す』』
「ディーノにバリケード…あはは、もてもてだねぇ恵理奈さん!」
「いやあの、笑ってる場合じゃあ」
「だいじょぶ、だいじょぶ!殺されないし負けないし勝つしボコるし!…恵理奈さんなんかいい人そうだから、コイツ等になんか嫌がらせされたら言ってね?こらしめてあげるから」
『やってみろ虫けら』
「『『……やんのかこらぁ!?』』」
「煽ってくスタイルはやめてーっ!」

一触即発の雰囲気に恵理奈は必死に止める。
いきなり現れた幸縁に警戒はしていたが、自分と同い年くらいの人間の女性がぺちゃんこのぐちゃぐちゃにされるのをみたいとは思わない。
そんな彼女の思いが通じたのか、彼等は幸縁を警戒し続けたが、攻撃しようとするのは止めた。

『これから君はどうする』
『なかなか度胸のある奴だな。戻るまで俺様のペットにしてやろうか?』
「ありがとうございますメガトロンさん。オプティマスさん。でも大丈夫です。もう迎え来ると思うんで」
「え?」
『そうなのか』
「はい。それに私、自分の世界のみんなが大好きだから。こっちでペットにはなれません」

きっぱりと断った幸縁。
恵理奈は彼女の心配をしたと同時に尊敬した。

(NOと言える日本人…!)

『フン、忠誠心が強いようだな』
「くろにぃに…私の世界のブラックアウトさんの教えの賜物です」
『ほぉ』

会話に一区切りがついたところで、恐る恐る幸縁に恵理奈が話しかける。

「あの、幸縁さん」
「なんですか?」
「何で分かったんですか?ネックレスのこと」
「あぁ…」

返事に窮した彼女。

「なんて説明すればいいかな…力を使った時にね?そう感じたとしか言いようがないです」
「そう、ですか」
「うん。でもよかった。力を持ったのが恵理奈さんで」
『それは何故だ』
「だって、とても綺麗に調和してるから」
「え?」

微笑みながら周囲を見回す幸縁。
人間とオートボットとディセプティコン。
全員恵理奈が安全か様子を伺っている。


「恵理奈さんに会えてよかった。ありがとう」
「幸縁さん…」
「さて帰るか!皆さん見てたら早く帰りたくなっちゃった」
「あ、あのっもう少しお話しませんか?せっかく同じ力を持っている人に会えたのに…」
「いいの?じゃあ…あ」
『どうしたんだ?』

何かに気づいた幸縁は、自らの手首にある腕時計を見て表情が変わった。
まるで、愛おしい大切なものを見る顔に。

「迎え来るみたい。あ、恵理奈さん。これ連絡先」
『『『『『「自由だな/ですね!!」』』』』』
「あははははっ!」
『ったく、その迎えとやらはどこだ?いねぇぞ?』

ツッコミをものともせず、幸縁はただ囁いた。

「此処に来て、ギリステア」
「!」
『うおっ!?』

囁きの後に、幸縁の後ろの空間が割れる。
水面のように揺れる膜の向こうから1体のトランスフォーマーが現れた。

『さっきから此方が呼んでいただろう』
「ごめんごめん」
『まったく…帰るぞ』
「うん。じゃあ皆さん、お騒がせしました」

幸縁がひらひら手を振れば、恵理奈が振り返してくれ笑顔になる。
今日別世界で知り合った彼女にまた会えたなら、今度はもっと会話を楽しみたい。
そう思いながら、幸縁はギリステアと自分の世界に帰還した。


二人は知らない。
その数週間後オプティマスとメガトロンが訓練でヒートアップし基地をぶち壊すことを。
そして修理を手伝うという名目で幸縁が恵理奈の世界に呼ばれるということを…。




fin.

恵理奈様!
相互リンク&相互記念夢小説ありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします!
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