さよならを告う時


01きっとまた巡り会うよ◇Soraru





それは、雪の積もる朝に。



「───泣かないで…」



勇気を振り絞ったのは、昨日。
彼女はきっと、惜しんでくれるだろうから…俺は告げるのを躊躇っていたんだ。


「(名前)」


涙、とは。こんなに綺麗なものだっただろうか。


所謂幼馴染という関係の俺らは、少し…ほんの、少しだけ。お互いがお互いに依存してた。

彼女が俺になんでも話してくれたように、俺は、彼女になんでも話していた。
初めての涙も、初めての贈り物も、


───初めてのキスも、全部


「俺には、(名前)だけ…だから」


彼女の身を攫って、俺が行くところに連れて行ってしまいたかった。けれど。

それはできないから

「手、だして」


彼女の右手を手繰り寄せて、その薬指にそっと嵌めたのは…永遠のリング。

「…そらる、くん……、これ…」


次はいつになるか、分からない。

それでも、俺は確信を持って彼女に言うことが出来る。


「どうせまた、巡り会うよ」


俺らは。


彼のさよならは、永遠に一緒のリングで。