ミニ小説・その他メモ
▽2018/05/22(Tue)
エマちゃんの仮装
天気達のハロウィンミニ小説です(^O^)
オチも特になし、ただやりたい事をやらせただけ(笑)
それでもOKの方のみ追記からどうぞ。
「トリックオアトリートォ〜!」
「きゃぁっ!」
weather life事務所のドアを開けた瞬間、突然現れた魔法使いとフランケンシュタインに、エマは驚いて腰を抜かしてしまった。
「アッハハハ!びっくりしてるしてる!」
「作戦大成功っすね!」
口を半開きのままよく見てみると、その正体は仮装をした美空と日晴だった。
「な…何…してるの…?」
『エマちゃん、今日はハロウィンだよ!皆で仮装大会やるって言ったじゃん』
「え…し、知らな…」
『嘘っすよ!今日、美空さんの思いつきで決まったんす!エマさんの衣装も隣の部屋にあるから着替えてください!』
「えっ…」
ハ、ハロウィン?
そう言えば今日は10月31日。
世の中はそんなファンシーなイベントが行われている日か。
つい最近まで家に引きこもっていた私にとっては、全く関係のないお祭りだと思っていた。
「あのなぁ…こんな格好では動きづらいだろ」
「まぁまぁ♪楽しいから今日くらいはいいじゃーん」
そこで隣の部屋から入ってきたのは雨宮、雪之原、クラウディだ。
雨宮が狼、雪之原が血まみれのナース、クラウディが囚人の格好をしている。
「わぁっ…」
「あ、エマっち〜!やっほぉ」
「だ…だだ…大丈夫?」
「え?やだなぁ、血のりだよ〜。それより僕のナース姿どぉ?可愛いでしょ?」
くるりと一回転してみせる雪之原は血だらけでおどろおどろしくも、見た目は完璧に女性。
雪之原君はイベントがある度に女装をしてるけど…こういうの趣味なのかな?
「お前は事あるごとに女装をするな…。何が楽しいのかわからん」
自分の気持ちを雨宮が代弁してくれたなんて、耳の不自由なエマにはわからない。
「はは!ほら、エマちゃんも着替えなよ!入って入って!」
背中を押されて隣の部屋へ押し込まれると、普段の音合わせ部屋とは違い、そこはまるで衣装部屋に変わっていた。
たくさんの華やかな変装衣装が運び込まれている。
『ウチの衣装さんに借りたんだよ!僕達が選んであげるね!』
「えっ…」
すぐさま美空は女性ものの服をいくつも手に取ってみる。
「やっぱり小悪魔コスかなぁ!セクシー警官も良いし!あ、この生足ギリギリチャイナとかは!?」
次々と体に衣装を押し当てられて、エマは呆然とした着せかえ人形状態。
「全く、お前らしい下品な衣装ばかりだな」
「はぁ?お祭りの時くらいちょっとセクシーにした方が盛り上がるでしょ!」
「エマにこんな服が似合うと思うのか?大体お前の趣味は…」
お堅い雨宮が口を突っ込んで、そこからまた軽いケンカが始まる。
「そんなに文句があるなら、ミヤ君も何か選んでみなよ!」
「少なくともお前よりは彼女に似合った服を選べる自信はある。
そうだな…この羊のような衣装はどうだ?ふわふわしていて女性らしく、エマのイメージにも合っている」
雨宮から渡されて、なんとなく全身鏡で自分の体に羊の衣装を合わせてみる。
確かに彼女の雰囲気にもよく合っているが。
「あはは。自分が狼だから食べちゃいたい動物を選んだのかなぁ?」
「はっ?///…な、違う!僕はたまたま近くにこの服があったから手に取ったまでだ!そのような怪しい思惑はない!」
「やだー!狼さんたらやらしいわぁ!」
後から入ってきた雪之原と日晴から茶化され、慌てて狼さんは羊の服を奪って元の位置に戻す。
「じゃぁエマさんの衣装は俺が選んでやるっすよ!」
「えー、僕の方が良いの選べるよぉ」
「雪之原さんが選んだ所でどうせバニーガールでしょ!」
「………。」
「いや合ってるんすか!」
漫才のようなノリツッコミを行いながら、次は日晴が服を探してみる。
「あ!これなんか良いんじゃないすか!?」
彼が見つけ出したのは顔も付いていないカボチャの被り物だ。
「え…」
それを見た男4人は、数回瞬きをしたが特に反応はない。
「『え』って…何っすか?」
「いや、自信満々に選んでた割には…普通だから」
「普通って…良いじゃないすか!これならハロウィンっぽいし可愛いし!」
「肝心の服は着替えないのか?我々が全身着替えているのに彼女だけ被り物だけだと、ややインパクトに欠ける」
「なっ…」
美空や雨宮からの冷たい指摘に、言い返す言葉が見つからない。
「あはは。やっぱりキョウ君はキョウ君て事だよぉ。仕方ないなぁ」
悲しみに打ちひしがれるカボチャ野郎は放っておき、次は雪之原が選ぶようだ。
「だから雪之原さんは結局バニーガールなんしょ?」
「大丈夫だよぉ。今日はちゃんと違うの選ぶからぁ〜」
彼が選んだのはヒラヒラした妖精の衣装
…と、ウサ耳カチューシャ。
「結局ウサギ要素は入ってくるじゃん!」
「わかったよぉ、全くしょうがないなぁ」
美空にど突かれ、彼が次に選んだのが綺麗なお姫様のドレス
…とウサ耳カチューシャ。
「いや、だから!」
これならとフード付きの黒猫衣装を取り出すが、猫耳が取れてウニョッとウサ耳が生えてきた。
「なんなの!?何が何でもウサ耳を付けたいの!?つか、どうやって服から耳生やした?」
「今日は皆が魔法使いになれる日だよぉ。じゃぁもう仕方ないかぁ」
最後に結局取り出したのは、やはりスタンダードなバニーガール衣装だ。
「結局そこに行きつくのか…」
「つか、今普通に自分のバッグから取り出しましたよね?まさかとは思うけど、それを常に持ち歩いてるとか変態発言はやめてくださいよ」
「もち」
世の中の女子がカルチャーショックを受けるので、このシーンはカット。
次々と男達が自分の気に入った衣装を握って言い合いを始めるのを、当のエマは何もわからずぼーっと眺めていた。
「そんなの全然お祭りじゃない!」
「そうじゃなくて、今日はハロ…」
「ふざけるな!お前らの考えにはもう」
とんとん
「っ?」
肩を軽く叩かれてエマが振り返ると、そこには唯一戦いに参加していない背の高いクラウディの姿が。
彼が右手に持っていた衣装に目を奪われれる。
「わぁ…可愛いっ…」
そのまま隣の部屋を指差し、腕を引っ張って『一緒に来て』と言っているようだ。
他にも何か用意してくれてるのかな?
指示されるがまま、エマはクラウディと隣の部屋へ入った。
・
・
・
「だから!君達の考えにはセクシー要素が全然足りてないのよ!ここは全裸に包帯を巻いて…」
「なんて格好させる気なんだ!?清楚かつ女性らしいものが一番だろ!ここはビシッとスーツで行くべきだ!」
「なにそれ就活!?俺のカボチャパンツの方が絶対可愛いっす!」
「カボチャパンツってセンス(笑)もう皆諦めてバニーガールに落ち着こうよぉ」
「「それはお前が落ち着け!」」
ガチャン
「だかっ……あ?」
討論に夢中になっていた4人が開いた扉に目を向けると、そこにはエマが立っていた。
なんと…既に仮装をしている。
「おわっ!え?何!?エマちゃん、超可愛い!!」
「いつの間に着替えたんだ?」
「これは…アリスっすね!」
ケンカしていた事など忘れ、その姿に一直線に集まってくる男達。
日晴の言う通り、これはあの不思議の国のアリスのコスプレだ。
すぐに美空は問いただすために携帯を取り出した。
『この衣装どうしたの!?』
「クラウ…ディ…君が…用意…して…くれたの」
「ディ?すっげ!てか、こんな衣装あったっけ!?」
自慢気に裁縫道具を取り出すクラウディ。
どうやら男達がガヤガヤ騒いでいるこの短時間の間に、手で作ってしまったらしい。
信じられない仕事の早さだ。
「うん!この衣装超絶可愛い!」
セクシーは顔のメイクで表現。
雨宮の要望に応えて肌はあまり出さず
ハロウィンっぽく紫とオレンジの配色とカボチャのワンポイント。
おまけに不思議の国のアリスだけに時計を持ったウサギのぬいぐるみを抱かせており、それぞれの要望に応えた完璧な仮装だ。
「さすがクラウディだな。お前の器用さには毎回驚かされる」
「♪」
『エマちゃん、凄く可愛い!似合ってるよ!』
美空が笑顔で携帯を見せてきて、エマの頬が赤く染まった。
「さて…それじゃ…
トリックオアトリートォ!
お菓子をくれてもイタズラしちゃうぞぉ!」
ガシッ!
早速美空がエマに飛びつこうとした瞬間、後ろからマントを引っ張られ雨宮に阻止された。
fin
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