ルーク



「……」
「ご、ごめんなさい。やっぱり不味いよね」

先ほどルーク様に「今日は名前が飯作れ!絶対だかんな!」と言われ、生まれて初めてともいえる料理、をしているんだけれど。さすがは初めてというべきか、料理上手なガイに手取り足取り教えてもらっても、味は壊滅的に美味しくできずじまい。料理が下手なメイドがあるか!と自分でも思ったけれど今までずっと掃除しかしてこなかったから当然の結果といったところで。私の作った料理を味見したガイはさっきから苦笑いでごまかしているがこれは確実に「不味い」ということなんだろう。

「ここまで味を変えれるのは逆に才能なんじゃないか?」
「そんなこと言われても嬉しくない!」

作っていたのはパスタとからあげ。微妙にミスマッチなのはわかっていたけれどガイが簡単なやつだ、と言っていたから勇んで作ってみたのに。出来たのは見た目だけおいしそうな実はまずいご飯だった。

「まあ、頑張って作ったんだし、これをルークに持っていったらどうだ?」
「こ、ここここれを!?そんなことできるわけないじゃない!」
「でも、そろそろルークがうるさいぞ」

それに、今までで一番いい出来じゃないかと続けるガイ。
そ、そういえばルーク様に飯作れと言われたのはどれくらい前だったか。今頃お腹をすかせているのかもしれない。でもこんなのをルーク様に持っていくのはちょっと……。不味いと言われるのは目に見えている。もう一度作り直すよ、とガイに伝えようとしたのだが。

「名前ー!飯、まだか!

さすがに待ちきれなかったのかルーク様はついに厨房に来てしまった。うわあ、タイミング悪い盛り付けをした後でなにもしていなかったからもう出来上がったように見えてしまっただろう。ルーク様は並んでいるパスタに目をやって少し驚いたように目を見開いた。

「お?結構うまそうじゃねーの。つか、どんだけ作ってんだよ」

にひひ、と嬉しそうに目を細めるルーク様。ああ胸が痛い。それはおいしそうなのは見た目だけで味はとんでもなく不味い、というより味がしないのに。

「そういやあなんでガイがいるんだよ、もしかしてお前が作ったのか?」
「あ、ああ。俺はただ名前にアドバイスをしていただけだ。何にも手は付けてないぞ」

   


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