日向
「わっ私、日向のことが好き……なんだ。だからっ、付き合って、ほしい」
小さな雪がひらひらと舞い降りる冬。私は日向に告白した。先輩たちの支えもあってか、実行するまでかぎつけた。だけど、
「 ……ごめん!」
私と日向は、どう足掻いても、友だちだったらしい。
白の隙間
体育館に近付くたび、デンデンというボールの音が大きく聞こえてくる。それに比例して私の心臓の鼓動もだんだん激しくなっていく。
完っ全に出遅れた、こんな時期から入部だなんて大丈夫なのかな。開け放しにされていた扉からそろりと中を覗くと、運がいいのか悪いのか、扉の横に立っていた女の人とバッチリ目が合ってしまった。て、ゆうかこの人……!
「どうしたの?」
う、美しすぎる……っ。入学したときから烏野レベル高えなとは思ってたけどまさかここまでとは。しかも声までかわいいときた。いや、いかん、話しかけかれたんだった。
「あっ!あのぉ、そのぉ、ワタシ、バレー部のぉ、その、マネージャー希望で……」
「えっ、ホントに?先生……」
だんだん尻すぼみになってしまった言葉を、美少女さんははっきり聞き取ってくれたみたいで、ちょっと待っててねと言い残して体育館の中のほうへ駆けていった。
なんとなくその後を追うように視線を動かすとオレンジのふわふわ頭が飛び跳ねているのが目に入った。日向だ。
日向とは同じクラスの隣の席で、マネージャーになろうと思ったのも日向力があったのも大きい。しばらく見ているとこちらに気付いてくれたみたいで、あっと驚いた顔の後、ぶんぶんとここにまで聞こえてきそうなくらい大きく手を振ってくれた。
お互い変顔をしたりにらめっこしたりしていると、声をかけてくれた女の人がこちらに戻ってくるのが見えた。
「ごめんね!おまたせしちゃって。えっと……」
「あっ、苗字名前、です!」
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