はてな旋風


 


「今日は暑いね〜アスラン」
「九月と言ってもまだ残暑だからな」

ソファーに座りくつろきながら茶をすするキラとアスラン。
その光景を見ながら拳を震わせている少年がいた。

「人の家でくつろぐなっ!……うっ」

怒鳴るとキラが人差し指でシンを指さす。睨むようなまなざしにシンは後退りしてしまう。

「言葉遣いがなってないよ。一応僕たち年上なんだから」
「そういうキラこそ人を指でさしたら駄目だろ」
「あ、そっか」

アスランに指摘されると笑いながらさしていた指を下げた。

「あんた達は何しに来たんですか……」
「「遊びに」」

何言ってるの当たり前の事でしょと言わんばかりにハモリながらいう二人。

「俺の家じゃなくてもいいでしょう!!」
「そんなに怒ってばかりいると血圧あがるよ?」
「怒ってないと気持ち悪いけどな」

相変わらず茶をすすり和んでいる二人にシンは呆れてうなだれた。

「怒らせてるのはあんた達だ」
「あ、そろそろ時間だな」
「そうだね」

シンの言葉はまるっきり無視して二人はソファーから立ち上がる。

「やっと帰るんですか……な、何ですか?」

やっと帰ってくれるのかと思っていると近寄る二人にシンは後ろに一歩下がる。
異様なまでに笑顔を浮かべるキラとアスラン。

「うわっやめて下さいよっ!」
「隠すものなんてないだろう!」
「別に全部見るわけじゃないし」

服に手をかけられ脱がされていく。脱がされないように服を掴むが1対2では敵うはずがなかった。

「で、できた」
「無駄な抵抗するから時間くっちゃったね、急がないと」

少し疲れた様子のアスランと疲れた様子はなく腕時計を確認するキラ。やっと二人から開放されたかとシンは安堵する。

「なっ!何ですか、この格好は!?」

自分の服装が違う事に気がつく。黒いタキシードに身を包み、何かのパーティーにいくような服装だ。

「「タキシード」」
「見ればわかりますよ!何でこんな…放置ですか!?」

何故こんな格好をさせられてるのか聞こうとするが、二人は何か相談しながら玄関に向かっていた。

「何なんだよ……」
「行くぞ、シン」
「早くしないと怒られるから」

振り返り呼び掛けられる。何だかよくわからずに二人に近付いていく。

「俺には何が何だかさっぱりわかりませんよ」

俯き加減でぶつぶつ言うシンの頭にアスランは手を乗せた。

「「誕生日おめでとう」」

顔をあげた瞬間に言われるがすぐに俯かせた。
何だか気恥ずかしくてあげられず小さな声でありがとうございますと言った。



H17.8.31



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