B:この場に留まる【王子END】


 


「じゃ、僕帰らないと行けないから、って、うわ!」

アウルンデレラが帰ろうと王子の手を離すと走り出した途端転んでしまいました。

「だからドレスなんて嫌なんだ」
「帰っちゃ、だめ」
「はぁ?」

王子はアウルンデレラのドレスの裾にしがみついています。
王子なのに床にはいつくばって大丈夫なの?

「帰る!」
「だめ。ステラ、アウルがいないと踊れない」
「練習すればいいだろ」

起き上がって行こうとはしてるけど裾にしがみついてて引きずってるね。
さすがに王子を引きずるのもどうかと思ったのか話を聞いてあげる事にしました。

「いや、重いだけ」

ドレスでそれでなくても歩きにくいからね……。

「ステラ、普段一人。みんな王子王子言うだけで友達もいない」
「んー、じゃあ三食昼寝付きならここにいてやってもいい」
「わかった」

決断早いね。
短すぎて僕も繋ぎようがないよ。

「でもそうなると僕も外に行く事も減るだろうし、ずっと一緒にいる事になってもいいの?」
「うん!」

丸く収まったように見えるけど鐘が鳴り終わるよ?

「忘れてた!何とかしろよ」

語り部は物語に干渉できないのがお約束なんだよ。
君が素っ裸になるのは悲しいけどこれからは王子と暮らせるわけだし、今夜だけ我慢すれば大丈夫だよ!

「謎の魔法使い参上ですわ〜」

城内の明かりが消え真っ暗になるとどこからともなく声が聞こえてきました。

「魔法使いに謎とか必要なんでしょうか」
「ラクスだから問題ない!ラクスー!!」
「名前呼んだら駄目だろ」

姉二人と継母も突然の自体に慌てています。
あと継母さん、魔法使いと継母は接点ないから勝手に名前呼ばないでね。

「愛に勝るものなどありませんわ!だから貴方にかけた魔法は貴方のもの!その服も差し上げますわ」

ピンクハロがアウルンデレラの回りを跳びはねます。

「この服はいらないって!」

明かりがつくと鐘は鳴り終わっていましたがアウルンデレラの服はそのままでした。

「アウル、躍ろう」
「仕方ないな」

魔法の時間は過ぎたはずなのに二人の踊りは先程とかわらず、周りが見惚れるものでした。

以後舞踏会に二人の踊りを目当てにくる者も増え、二人は幸せに末永く幸せに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。



H20.10.20



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