beloved


 


「最近“させて”くれないんだ……」
「ぶっ!はぁ?」

のどかな午後。クライン邸にてお茶をいただく男二人。
二人から少し離れた先にはラクスとカガリがハロと遊んでいた。

「だから……」
「いいよ、2回も言わなくて」

もう一度先ほどの言葉を言おうとするアスランを制するキラ。頬ずえをつき呆れたよう言った。

「ノロケ?」
「ちがうっ!!」

全力で否定するアスランにキラは呆れたように今度はため息を吐いた。

「ラクス〜!」
「キラ?」
「何?」

キラのいきなりの行動に呼び掛けるが、当のキラはその行動をさも自然に行っていた。
キラの呼び掛けに気がつきラクスがこちらを振り向く。

「あ!な、何でもないです!!」

アスランは椅子から立ち上がると、キラの前に立ち大きく手を広げごまかし凌いだ。

「はぁ……」
「そんな悩むなら本人に直接聞きなよ」

キラの言う事は最もだがアスランにそんな事ができるばずもなく…遠くではラクスとカガリがハロと遊んでいた。

その状態が一時間経過し、いい加減呆れ疲れたのかキラが口を開いた。

「何日シテないのさ?」
「…3日。」
「はぁ?」

たかだか3日くらい…そう思うが口にしたが最後、過去のあんな事やそんな事をカガリに言われるのがオチだと思いぐっとこらえる。

「なんかそうゆう雰囲気になると逃げるというか避けてるというか……」
「マンネリなんじゃない?」

キラの言葉にアスランは目を見開く。そしてまるで初めて聞いた言葉のようにその言葉を口にする。

「マンネリ?」
「そう。アスランって優しいじゃない?誘い方とかする時も優しいんじゃない?たまには違うアスランで攻めてみるとか」

キラの勢いの言葉にアスランは立ち上がり何かを決意したような表情を見せていた。

「アスラン?」
「ありがとう、キラ!お前はやっぱり親友だ!」

こんな相談で親友と再認識されても……と思いつつキラはにっこりと笑う。

「そろそろ夕飯の時間だな、キラ」
「え?あ、そうだね」

アスランは強引に話を変えた。つまり帰れと言う事だ。
キラはやれやれという顔でカガリを呼びクライン邸をあとにした。

「ごめん、ラクス。僕、余計な事言ったかも」

そんな事を思いながら……。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「静かな〜この夜に〜、あなたを〜待ってるの〜♪」

歌を口ずさみながらベッドにシーツを敷くラクス。

「さぁ、みんなそろそろ寝ましょうね〜」
ハロ達にそう言った瞬間。

「はい?」

ドアをノックする音が聞こえ返事をする。
返事はなかったがラクスは誰だか確信してドアを開けた。

「どうなさいましたの?アスラン?」
「少し話がしたくて……中に入ってもいいですか?」

ラクスは微笑み中へアスランを招く。あの後キラ達が帰りアスランは何としてもクライン邸に泊まろうと思っていた。しかしあっさりラクスは承諾した。そして今に至る。
アスランはベッドに腰掛けラクスもその隣に腰掛ける。

「しかし改めて見るとすごい量のハロですね……」
「お友達が増える度に鬼ごっこや高鬼が楽しくなりますのよ」

相変わらずほんわかとしているな彼女。アスランはそんな彼女をいとおしいと切に感じた。

「……ラクス」

アスランはラクスの顔を手で包みキスをした。ラクスはそれに答えるように目を瞑り口を少しあける。お互いに舌をからませ静かな部屋に音が響く。
アスランの手は次第にラクスの首、胸に落ちていく。
その瞬間ラクスがアスランから離れた。

「あ、その……」
「そんなに嫌、ですか?」
「そんなわけじゃ……!」
「じゃあなぜ!?」

ラクスはアスランから視線をそらしたまま沈黙が流れる。やがてアスランはポケットからタオルを出しラクスを押し倒した。
押し倒したラクスの両腕をタオルで縛る。

「アスラン、何を!?」

ただただびっくりして何が起こっているのかわかっていないラクス。アスランは首筋を優しくなめる。

「んっ……」

ラクスは敏感に反応する。アスランが服を脱がしているときも。
胸の下着をはずしラクスの胸があらわになる。突起を優しくつまむ。

「あっ、いやっ」

そんな言葉は耳に入っていないかのように舌で突起をなめあげ吸う。さらに反応するラクス。

「アス……ラン、ん、やめて下さ……」
「やめてほしいんですか?貴女からねだってくるようにもっと気持ち良くしてあげますよ」

耳元に息をかけながら囁くアスラン。それだけで感じてしまいそうなほどの声で。そして下の下着にも手をかけ布の上から刺激を与える。

「はっ……アスラ……ン」

涙目で何か訴えかけるようなラクス。アスランは妖しげな微笑みで問う。

「どうしてほしいんですか?これだけじゃあ物足りないでしょう?」

涙目だが口をパクパクさせるだけで何も言わない。アスランはじれったくなり下着の中に手を入れ指を一本彼女に入れる。

「んんっ……あ、はぁ……」

声を出さないよう必死にたえるラクス。

「声をきかせて下さい……貴女の声で俺を欲情させて下さい」

そう言って深くキスをする。ラクスは時々息苦しさを感じながらも快感の方が上まっているせいか自分からアスランに舌をからませる。
ラクスからアスランを求めてくるのは始めてで驚く。身体も求めてほしいと思ってしまう。

「ラクス、言ってくれなきゃわかりませんよ?どうしてほしいんですか?」

アスランは指を2本に増やしラクスの中をかき乱す。
ラクスは首を横に振り声を漏らさないように先ほど同様手を口に抑えている。

「ラクス……」

アスランはラクスの耳元に顔を近づけ耳たぶを軽く噛む。そのアスランの行動にラクスは顔が更に熱くなっていく気がした。

「声、我慢しないで下さい……」
「ア、スランにっ」

息を絶え絶えにしながらラクスは必死に何を伝えようとする。

「あまり声を出すと……アスランに“インラン”だと思われて……しまうから」

その言葉を聞いて一瞬の間のあとアスランは笑いを堪えたが、それは漏れた。ラクスはなぜ笑っているのかわからず困ってしまう。

「ラクス、“インラン”って意味わかって言ってますか?」
「え?」
「ラクスは俺にこうされるの嫌ですか?」

ラクスは首を横に激しく振る。

「そんな事ありませんわ!アスランにこうされるの好きです……」
「俺は俺の指で口でラクスに触れてラクスの声が聞きたいんです。だから……」

アスランは顔をラクスの股の方へ移動し足を折り曲げ太股から敏感なところへ順に嘗めていく。

「あっ、アスランっ」

ラクスの身体がビクッと少し反応する。
何度か嘗められた事はあるもののまだあまり馴れていない。アスランはそんなラクスに容赦ない快楽を与えていく。

「んぁ!だめです……わ、アスラ……んっ!」
「何がだめなんですか?」

ラクスは息を乱し涙目のままアスランを見つめる。アスランは更に理性をなくす。

「そんな目で見られたら逆効果ですよ」

指を三本に増やし出し入れし舌で嘗める。

「あぁっ!このま……までは、私が先に……」

ラクスが何を言いたいか検討がつきアスランは指をひきぬく。ひきぬく瞬間ラクスが体をビクつかせる。

「ラクス、俺の上に乗って下さい」

ラクスは無言で起きあがりアスランはそれが肯定だと判断し仰向けになる。ラクスは赤くなりアスランを見おろす。

「私、上になるのは初めてなのでどうすればいいのかわかりませんわ……足を持ち上げればいいんでしょうか?」

持ち上げてもしょうがないだろう……と軽く心の中でツッコミアスランは起きあがりラクスを持ち上げ上に乗らせる。

「キャッ!?……私はどうすればいいんでしょうか?」
「俺のをラクスの中にいれるんですよ」

ラクスは一瞬思考回路が停止し真っ赤になる。

「わ、私にできるのでしょうか?」
「ゆっくり挿れれば大丈夫です」

ラクスは堅く反り立つアスラン自身におそるおそる触れた。アスランはその感覚に眉をしかめる。ラクスはその反応を見て手を少し上下に動かしだす。アスランの反応は更に過剰になり吐息も乱れ始めていた。

「こうされると気持ちいいのですか?」
「それは……」

口籠っているうちにラクスは先ほどより激しく手を上下に動かす。

「ラク……ス、もう……」
「はい?きゃっ、あぁっ」

精を吐き出す前にとラクスを持ち上げそのまま自身をラクスの中へと挿れた。
ラクスはアスランの動きに為すがまま、息を乱すだけ。アスランは奪われかけた主導権を奪い返し笑む。

「いつもより深いですか?乗ると奥まで入るから……」
「ひぁっ!アス……ラン気持ちいい……です、か?」

動きは更に激しくなり、ラクスは両腕をアスランの首に絡ませ問い掛けた。

「ラクスの中だからすごく……気持ちいいですよ?」

やがてラクスが身体を逸らせ果てると同時にアスランも果てた。
アスランは自身を抜くと力なくよりかかるラクスをベッドに横にする。
二、三度髪を撫でると閉じていた瞳が開き微笑んだ。その笑みにアスランはそっと口づけた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「うまく言ったみたいだね、アスラン」

次の日心配で来たのかキラがクライン邸を訪れた。

「あぁ、キラのアドバイスのおかげだ」
「……ほどほどにしてあげなよ?ラクスはアスランみたいに強くないんだから」
「わかってる。キラが思ってるほどじゃないし」

ラクスがハロと遊んでいるのを眺める二人。少ししてキラは呆れたため息を吐いた。

「でもわざと見えるように腕とかに印つけるのやめなよ」
「だって首だとハイネックっぽいから見えないだろ?」

沈黙。キラは帰ろうと席を立つ。

「もう帰るのか?」
「うん、カガリも待ってるしね。ラクスの安否も確かめたし帰るよ」
「なんだよ、安否って……」

キラは嫌みっぽく目を少し細める。

「だってアスランがヤる気になるとラクス壊れちゃうかもしれないだろ?好きならもうちょっと労ってあげなよ?」
「お前もな」

少しハロの真似をして言うアスラン。キラはなっ!?と驚きながら顔を赤くするがアスランはラクスを見つめ優しく微笑みながら言う。

「愛してるから愛されてるから求めるのさ」
「すっごい自信」
「悪いか?」

悪くないと首を横に振りラクスを見つめる。ラクスはハロ達と鬼ごっこをしているようだ。

「ラクス、今日は俺が鬼をやりますよ」

ラクスに向かっていいながら歩いていくアスラン。

「幸せに愛はつきもの、かな」

ラクスとハロを追いかけるアスラン。はたから恥ずかしい極まりない光景だがキラには幸せの風景以外のなにものにも見えなかった。



H15.6執筆物
H16.4.19加筆



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