とっても短いお話
mha hqは専らTwitt

▽2020/06/04(23:21)

HQ 及川幼馴染み 菅原
クッション性の高い、黒地に薄ピンクのラインが入ったランニングシューズは去年の夏頃に買った。それまでずっと履いていた黒無地のシューズは履き心地はよかったのだが味気がないだろうと、小さい頃から近所に住んでいる及川徹という飄々とした男に連れて行かれたスポーツ用品店で、彼が勝手気ままに選んだものがそれだった。そして早目の誕生日プレゼントだと包みもしないただのショップバックごと渡された。ピンク色の私物は全くと言っていいほど持ち合わせてはいなかったが、偶には自分じゃ選ばないものもいいでしょと笑った彼に返す言葉もなかった。
そんなシューズを履いて自主練の外周ランニングに勤しんでいれば、烏野高校と名前の入ったバスが一台校門から入っていくのが見える。丁度外周を走り終えた#名前#は歩いて休憩をとりがてら、校門の脇から下りてくる生徒を眺めていた。高校名の烏だけあって、上から下まで黒い集団だ。背面のロゴに排球部と書かれてあり、今日は対外の練習試合の日なのだろう。そこまで考えて、そういえば男子バレー部の主将でありレギュラーメンバーである及川はここ一週間ほど捻挫で別メニューをこなしていた。今日の練習試合は復帰できるのだろうかと少しばかり気になって、第三体育館の方に足を向けた。気になるというのは単純に彼がバレーしか頭にない男で、彼からバレーを取り上げようものならその性格の残念さしか残らない故の、もし出られないのであれば悔しがっているであろう顔を拝みにいってやろうという心算くらいの話だ。幼馴染みだからといって青い春に浮かれるような間柄では断じてない。
体育館の入り口からひょっこりと頭を出せば、


菅原に一目惚れするかされるかされないか、

HQ



←prev | top | next→