とっても短いお話
mha hqは専らTwitt
▽2020/07/24(01:28)
magi ジャーファル現在のシンドリアが建てられた頃、彼女は文官として雇われた。元々は他国で旅すがら商いをしていた――どういう商いかは一度たりとも口を破らなかったのでもしかしたら春を売っていたのかもしれない――という彼女は、読み書きもできて多少剣に覚えもあって愛想も悪くはない、小器用な人であった。もしかしたらそれなりに身分があったのかもしれないなといつだかにシンはそう言っていたが、たしかにそういう品というのか、所作の端々にそういう雰囲気は見受けられた。だからこそ、尚更彼女の出自を問うことは憚られた。これ以上尊厳を貶める必要などどこにある。
というような彼女との付き合いはそれなりに長く、ジャーファルの側近の一人としてそつなく仕事をこなしていたある日のことだった。
「ジャーファル様、今日は何徹めですか?」
「――ああ#名前#、いやこれだけ捌けたらもう休みますよ」
「答えになっていません」
「どうだろう、二…三、四…徹め?」
「ジャーファル様、何故私にはいつも休めというのにご自分は休んでくださらないんですか」
「それは勿論、#名前#たちにしっかりしてもらわないと困るからでしょう」
「頭の代えは効かないと言ったことがありましたよねえ? 政務は回せるくせに自分の生活は回せないんですか? 頭がいいのか悪いのかどっちかにしてください。大体こういう時間が合理的じゃないんですよ。四半刻は休めましたよ。ということは休んでも問題がないんです。というか今手をつけてる仕事が後これだけと言いながらどれほどかけて終わらせるつもりです?」
「#名前#、今日はよく喋る日ですね」
「…貴方が人の話を聞かずに仕事始めるからでしょーが!!!」
っていう政務官とジャーファルさんのお話をもう数年以上前から思考回路で反復したまま吐き出せないでいる。
magi