とっても短いお話
mha hqは専らTwitt

▽2021/01/30(00:22)

(多分デク)
Q.呪いをかけてくれる他人がいることは幸福か?
A.( )

「死なないで、お願いだから…」

まるで呪いだ。死にたい理由は腐るほど湧いてくるというのに、生きたいに足る理由が何処にも見つからない。いや、本当はそこかしこにあるのかもしれないけれどそんなのものは死にたい私の前では些事に過ぎない。
天気がいい昼下がりは死にたくなる。満月が綺麗で死にたくなる。改札から溢れる人間が多過ぎて吐き気がする。目の前を歩く男女も満足げな友人も俯く男も話し声がうるさい少年も持論を展開する青年も世間話に喚く主婦も。
この世界のいろんなものが腹立たしくて死にたくなる。
――死にたい。
そうだというのに、ひといきで断ち切った手首の薄い皮膚を握りしめる彼の悲痛な顔にすら、もうずっと腹が立っている。

「…しあわせになれない。しあわせに、ただ、空が青いだけでも感じるようなしあわせが、ほしかっただけなのに。ずっと、ずっとイライラするの、ずっと! 貴方が笑うのもつらい。もうずっと、全部つらい」

だらだらと垂れていく血の赤に彼の手が赤くなっていく。
呪いの言葉だ。
彼の一言が、永遠に私を呪っている。生きることも捨てられずに、死ぬこともできずに、幸せにもなれずに。今日も、垂れ流される血に埋もれながら呪われている。

無題



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