とっても短いお話
mha hqは専らTwitt
▽2022/01/10(22:42)
君青一緒に寝るようになったあたり
朝方、時折瞼をさすような眩い光で目が覚める。
それは大概隣で眠るナマエを薄く包んでいて、その光る粒は淡い緑色を呈しているのでそれがジャーファルをひどく不安にさせるのだ。
寝返りを打つせいでわずかに開かれた隙間を埋めるように彼女の光る身体を引き寄せて、胸に押し込めるように抱きしめた。ん、と身動ぎと少しの苦しそうな声がもれて、それでも起きる気配がないところに随分と慣れたのだという安心と少しの優越を覚えた。少し、ではないかもしれない。
ぎゅうと腕の中に彼女の身体を収めていれば、やがて光は収束していく。
――もしも、この光に気が付かない朝があったとしたら。
「……ん、――?」
目を覚ました呼吸の音。
「じゃ、ふぁる、さん?」
「――おはよう、ナマエ」
重い瞼を数度瞬かせて、ふにゃりと細めた。
「……おはよう、です。もしかして、寝てるの、見られてた?」
寝起きは特に、彼女の癖のような敬語が抜ける。それが、どうしようもなく愛おしい。
「さあ、どうだろう」
――もしも、この緑の光の気が付かない朝があったとしたら。目が覚めたとき彼女は隣からいなくなってしまってはいないかと、不安になる。
「……みんなの、夢を、見ていました。父が、早く起きなさいと私を揺すり起こすから、本当に目が覚めちゃった」
寝起き特有の掠れた声。彼女はジャーファルの胸に額を寄せて、くすりと笑った。
緑に光る日は、彼方の夢を見ているのかもしれない。
「……よかった」
「?」
抱きすくめれば、朝の光をまとう彼女の髪が青く揺れていた。
magi