定番のお弁当C−Law−



「ローさん最近どうしちゃったのー?」
「なんでここにいる、この暇人」
「インフルで手術延期」
「ああ、そういやうちにも出たな」
「で?毎日手作り弁当持ってきてるって?」
「お前をはじめこの病院の職員は暇なんだな」

さっさと食わねえと時間がねえのに、最近やたらと昼休みに話しかけられる。

「お前みたいなのが毎日交替で油売りに来るから、こっちはいい迷惑だ」
「女嫌いで有名なトラファルガー先生が、手作り弁当持ってきてたらみんな気になるでしょ」

ペンギンがしげしげと弁当を眺める。

「今日はー?」

マナに弁当を頼んでから3週間。
おにぎりが別で用意されているおかげで、5分あれば最低でも主食は取れるようになった。
カップ麺ができるまでの3分を惜しんでいたのがウソのようだ。

「おにぎり、一つ炊き込みご飯じゃん」

鮭おにぎり、うずらのベーコン巻き、スナップエンドウのツナマヨ和え、
ナスとピーマンの煮びたしは串に刺さってひとくちで食べられるようになっている。
一度、あいつ自身の弁当を見た時は、おかずが全く違っていて驚いた。

「しかも、短い時間で食べやすいように工夫されてる」
「…」
「昼飯食べられると一気にQOL上がるよなー」
「そうだな」
「こないだの廊下の子?」
「さァ、どうだろうな」
「なぁ、ロー」

いやに真剣なトーンでペンギンが声をかけてくる。

「ローがどう思ってるか知らないけど、結構噂になってるっぽいし、
 その研究室の子のお弁当わざわざ確かめに行く奴とかもいるみたいだから、気をつけろよ」

…それで、か。中身が全く違うのは。



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