カフェオレ−Nami−


ナミと初めて会った時、いかにも女子大生だなと思った。
楽しいことが好きで、騒ぐのも好きで、明るくて。
甘いものが大好き、苦いものも、というかお酒もいける。

暮らし始めてしばらくすると、年相応の波があることに気づいた。
スペースに突進してくる日と、すごいスピードで部屋に直行する日がはっきりしていて、
そういうところ、すごく“女の子”って感じ。

夕方、なんとなく上がりきらないテンションでスペースにいるナミに声をかける。

「ナミ、なんか飲む?」
「うーん・・・」

いつもなら、飲みたいものも、やりたいことも、嫌なことも明確なのに、珍しい。

「コーヒー凍らせたのあるけど、カフェオレは?」
「あ、いいかも」
「だんだんコーヒー濃くなっておいしいよ」
「うん、そうする」

氷に牛乳を注ぎながら、ちらりとナミを見る。
けだるい雰囲気の中で、髪の毛をもてあそんでいる横顔。
このアンニュイな空気は、周りに他の人がいるときは出さない。
無意識かもしれないけど、私の前ではほどいてるんだなあと、すこし嬉しい。

「ん、おいしい」
「ね。クッキーも食べちゃおうかな」
「あ、いいね。私も持ってくる」

部屋に戻っていく後姿が、ほんの少しだけ元気を取り戻して、私は心の中で声をかける。

毎日晴れていなくても、ナミはすごーく魅力的だよ。

クッキーを持って戻ってきたナミがさっきよりいい笑顔だから、つられて私も笑顔になる。

「そういえばこれもらったんだけどね、」
「あ!これ駅前の新しいお店のやつ?」
「そう、でねその店の店員がさ・・・」

そう、これが女子の、正しい元気の取り戻し方。

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