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夫は裏切り者らしい。主君を、ひいては国を裏切った大罪人なのだと。知らぬ人間が囁く。知ってる人間が睨んでくる。いつも気怠げな彼も真面目な顔をしていた。だからそうなんだと受け入れた。大罪人の妻もまた大罪人なので、離縁を選ぶか死を選ぶか突きつけられた。父は嫁した身ならば、と険しくさせている。母は父に追従する顔を見せ、目では離縁を求めている。あの君主らしくない人も離縁を求めているふうだった。妹もそんな様子だった。夫婦の気性が似通っているなんて微笑ましいことだ、と思いながら喜んで死を選んだ。

「だって私は何処までいってもあの方の妻なんですもの。夫婦似てしまって、ほんとう駄目だわ」

傷つき、瞳を揺らす妹も母も義弟にも悪いけれど、私はあの方の下へ行きたいの。誰かの庇護で育っていける人間ではないのだから。お互いね。





だから愛した