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「6ヶ月振りだなナマエ!いやあ、また大きくなった!」

我が家へ戻ると恒例、パパの愛情たっぷりホールドが待ち構えていた。家は相変わらず煌びやかでママもにこにこと笑みを浮かべてホットチョコレートを手渡してくれる。ファフニールは見ないうちに私の腰くらいまで大きくなっていた。

「ママ達にいっぱい聞かせて、ナマエのお話」
「うん、あのね」

ハリー達と喧嘩をして仲直りをした事、3人が「例のあの人」に立ち向かって勝利した事、そしてスリザリンからグリフィンドールが逆転勝ちした事。ハリーには「『例のあの人』じゃなくて」と何度も訂正されたけれどやっぱり口にすると災いを招き入れそうで怖い。

「ヴォルデモートが復活したのか?」
「え?」
「フィリップ、この話は止めましょう」
「ナマエ、ハリーは何と言っていたんだ?本当にヴォルデモートが」
「フィリップ!」

衝撃的だった。こんなに慌てたパパも、パパを怒鳴ったママも。そして、躊躇いもなくその名を口にした事も。パパは頭を冷やすと言って部屋を出てしまったし、ママは苦笑を浮かべて私にホットチョコレートを託すとキッチンに戻ってしまった。もう家でこの話をするのは止めよう。あんなに怖いパパも、怯えたママも見たくない。

「こんにちは、ナマエ」
「校長先生」
「わしから2つばかり質問しても良いかね?」
「質問?」
「そう堅くならんでも良い。答えないという選択肢も君には与えられておる」
「はい」
「君はあの日、みぞの鏡で一体何を見たのじゃ?」
「私、あの鏡で――」


何故私がみぞの鏡を見た事を校長先生が知っているのか、聞いてみると頓狂な返事が返ってきた。

「わしは透明にもなれるのじゃよ」

要するに、あの時の私の行動を全て校長先生は見ていた。鏡は人によって違うものが映るらしく、校長先生からすれば百面相のように表情をころころ変えていた私はさぞかしおかしく見えたはずだ。だから私は全てを校長先生に話した。鏡で見たもの。泣き崩れる両親、私に悲しく笑いかけた女性。校長先生は深く相槌を打って私の話を聞いてくれた。途中、泣き出してしまったような記憶もある。かち合ったきらきらと輝くアイスブルーの瞳には何度も引き込まれそうになった。

「パパ、」
「ナマエか」
「大丈夫?」
「ああ、さっきは取り乱して悪かったな。パパ、疲れてるみたいだ」
「無理、しないでね。心配するから」
「ナマエは心配しなくて良いんだ。パパはナマエの元気な姿を見れるだけで幸せなんだよ」

パパがどこかへ行ってしまいそうで怖くて。パパの大きな手と私の小さな手を繋げた。暖かくて、優しい。パパは驚いた表情をしたけれどたちまち優しく笑って私の額にキスをした。嬉しいのに悲しかった。

20171105
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